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ギリシャ文字(デルタ・ガンマ・ベガ・シータ)

知識マップ

投資理論公式

ひとことで言うと

ギリシャ文字はオプション価格の各パラメータへの感応度。デルタはヘッジ比率として最も重要。ガンマはデルタの変化速度(凸性)。ベガはボラティリティへの感応度。シータは時間減価。

コールオプション価格(緑)とデルタ(赤茶破線)の変化。ATM(K=100)付近でデルタ≒0.5、深いITMでデルタ→1、深いOTMでデルタ→0。ガンマはデルタの傾きでATMで最大。K=100(ATM)S708090110120130Δ≈0.5 (ATM)コール価格デルタ

コール価格(緑)とデルタ(赤茶破線)の変化。ATMでデルタ≒0.5。ガンマはデルタの傾きであり、ATM付近で最大(デルタが最も急激に変化する)。

数式で表すと

ΔC=N(d1),Γ=N(d1)SσT,ν=STN(d1)\Delta_C = N(d_1), \quad \Gamma = \frac{N'(d_1)}{S\sigma\sqrt{T}}, \quad \nu = S\sqrt{T}N'(d_1)

Δ=∂C/∂S(コール0〜1、プット−1〜0)、Γ=∂²C/∂S²(正。ATMで最大)、ν=∂C/∂σ(正)、Θ=∂C/∂t(負。時間減価)。

主要なギリシャ文字: ΔC=N(d1)\Delta_C = N(d_1)(コールのデルタ、0ΔC10 \leq \Delta_C \leq 1ΔP=N(d1)1\Delta_P = N(d_1) - 1(プットのデルタ、1ΔP0-1 \leq \Delta_P \leq 0Γ=N(d1)SσT\Gamma = \frac{N'(d_1)}{S\sigma\sqrt{T}}(コール=プット、常に正) ν=STN(d1)\nu = S\sqrt{T} N'(d_1)(ベガ、常に正) Θ=C/t\Theta = \partial C / \partial t(シータ、コール・プットとも通常負) 各感応度の意味: ・デルタ:株価 ΔS\Delta S の変化に対するオプション価格の変化 Δ×ΔS\approx \Delta \times \Delta S。ヘッジ比率として利用。 ・ガンマ:デルタの変化速度(=Δ/S= \partial \Delta / \partial S)。ATM で最大。ガンマが大きいとデルタヘッジの頻繁な調整が必要。 ・ベガ:ボラティリティ Δσ\Delta\sigma の変化に対するオプション価格の変化。コール・プット両方正。 ・シータ:時間経過による価値減少(時間減価)。通常負。

試験に出る性質

デルタヘッジ

オプション nn 枚のポジションを Δ×n\Delta \times n 株で相殺するポートフォリオを「デルタ中立」という。ガンマが大きいとデルタが頻繁に変化するため、継続的な再調整が必要(ガンマリスク)。

ATM でガンマ・ベガが最大

ATM 付近では株価の小さな変化でオプションが ITM/OTM を行き来するため、デルタの変化(ガンマ)とボラティリティへの感応(ベガ)が最大になる。

デルタ中立ポートフォリオはガンマとの関係がある

デルタ中立かつガンマ中立にするためには、複数のオプションを組み合わせる必要がある(1 種類のオプションと原資産だけではガンマをゼロにできない)。

例で見る

ΔC=0.6\Delta_C = 0.6、コール 100 枚(原資産 100 株相当)を保有:デルタ中立にするには 0.6×100=600.6 \times 100 = 60 株を空売りする。株価が 1 円上昇すると、コールポジションは +60+60 円、空売りポジションは 60-60 円で相殺(瞬間的にデルタ中立)。

つまずきポイント

  • コールのデルタは正(0〜1)、プットのデルタは負(1-1〜0)。プットのデルタが正と間違えない。ΔP=ΔC1=N(d1)1\Delta_P = \Delta_C - 1 = N(d_1) - 1
  • シータ(Θ\Theta)は通常負(時間が経つとオプション価値は下がる)。例外的にディープ ITM のプットで正になることがある。

定着クイズ

コールオプションのデルタ(ΔC=N(d1)\Delta_C = N(d_1))の取りうる範囲はどれか。

ガンマ(Γ\Gamma)が最大になるオプションの状態はどれか。

デルタ中立ポートフォリオについて正しい記述はどれか。

関連:#R036

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