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経済・公式・課税の効果
生産1単位あたり一定額を配ると、売り手が受け入れる市場価格がその額だけ下がります。供給曲線が補助金の額だけ下へ動くので、均衡価格は下がり数量は増えます。ただし価格の下がり幅は補助金より小さく、残りは売り手の手取りの上乗せになります。
生産1単位あたり一定額を交付することで供給曲線を交付額だけ下方に移し、均衡価格・均衡数量と、生産者が実際に受け取る単位あたり価格を動かす仕組み。生産者余剰は市場での受取額に交付額を加えて測り、交付額と均衡数量の積が政府支出として総余剰から差し引かれる。供給曲線を動かさない政策(数量の上限、広告による需要曲線の変化)そのものの効果は扱わない。
【供給曲線が下へ動く】 単位あたり補助金を とします。売り手は市場価格 に加えて を受け取るので、手取りは です。もとの供給曲線が
2年度3設問・合計4.0点で出題されている
2017年度(問題8(3)(a)1.0点・(b)2.0点)と2020年度(問題8(2)1.0点)で問われている。設問数は少ないが、余剰分析の大問の中で配点の重い位置に置かれている。
配点の重心は余剰の側にある
4.0点のうち2.0点が補助金を含めた生産者余剰を求める設問で、数量や価格を出す設問の2倍の重みがある。手取りで測るという一手をとれるかどうかがそのまま配点に効く。
競争市場と寡占の両方で出ている
2020年度は需給の均衡で数量の増加分を問う競争市場の形、2017年度は市場シェアの変化を問う形で、後者では補助金が限界費用の低下として効いている。同じ概念でも当てる式が違う。
均衡数量が増える向きは動かない
単位あたり補助金は供給曲線を下へ動かすので、需要曲線が右下がりであるかぎり数量は必ず増え、市場価格は必ず下がる。向きで迷う余地は無く、問われるのは幅と余剰の測り方である。
需要が 、供給が の市場に、生産1単位あたり
需要が 、供給が の市場に、生産1単位あたり の補助金を出す。均衡取引量は補助金の前と比べていくら増えるか。
生産1単位あたり の補助金を出したときの余剰の測り方として正しいものはどれか。補助後の均衡取引量を 、市場価格を とする。
需要が のクールノー複占で、一方の企業だけが生産1単位あたり の補助金を受けて限界費用が だけ下がった。均衡での各社の生産量の変化はどれか。
【均衡の動き】 需要を 、供給を とすると、補助金の前は 、後は です。したがって となります。買い手の払う価格は だけ下がり、売り手の手取りは だけ上がって、2つを足すと になります。分け前の比は課税のときとまったく同じで、傾きの緩いほう、すなわち弾力的なほうの取り分が小さくなります。
【余剰と政府支出】 消費者余剰は補助後の市場価格 で測ります。生産者余剰は市場での受取ではなく手取り で測るので、 の水平線の下、供給曲線の上の面積になります。政府支出は です。総余剰は 総余剰 消費者余剰 生産者余剰 政府支出 で、消費者と生産者の得の合計より政府支出のほうが大きくなります。増えた数量について の三角形が死荷重として残るためです。補助金は課税と向きが逆でも、効率を損なう点は同じです。
【寡占では限界費用が下がったとみる】 数量競争の市場では、補助金は補助を受けた企業の限界費用を だけ引き下げるものとして効きます。需要が のクールノー複占なら なので、 が だけ下がると となり、補助を受けた側の数量とシェアが上がり、相手の数量は減ります。競争市場の とは式が違うので、どちらの市場の話かを先に見分けます。
補助金の前は 、 です。補助後は供給が になるので 、 で、売り手の手取りは です。買い手の価格は 下がり、売り手の手取りは 上がっていて、傾きが等しいので をちょうど折半しています。
政府支出は です。消費者余剰は 、生産者余剰は なので、総余剰は になります。補助金の前の総余剰 より 小さく、この差は の死荷重にちょうど等しくなります。