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年金数理・用語・キャッシュバランス制度
仮想の口座に毎年「積む額」と「利息」を書き込んでいき、退職時の残高がそのまま給付になる。通帳の見た目は確定拠出だが、利息の付き方を制度が約束している点で確定給付である。
持分付与率10パーセント・利息付与率2.0パーセントのときの仮想個人別勘定の推移。57歳で加入し、給与100・105・110.25 に対して10・10.5・11.025 が積まれ、そのつど1.02倍される。60歳到達時の残高は32.78178になる。
キャッシュバランス制度(CB制度)は、被保険者ごとに仮想個人別勘定を置き、毎年の持分付与額と利息付与額を積み上げ、その残高を給付の原資とする制度である。
残高は漸化式で決まる
<計算の前提> 共通トイモデル(加入57歳・定年60歳・予定利率2.0パーセント)にCB制度を載せる。給与は 、、(給与指数 、、 に対応)。持分付与率は
持分付与額が 、、 と3年間積まれ、利息付与率が毎年 パーセントである仮想個人別勘定の3年後の残高はどれか。付与は期初、利息はその年度末に付くものとする。
キャッシュバランス制度が確定給付制度に分類される理由として、正しいものはどれか。
仮想個人別勘定の漸化式 について、正しい読み方はどれか。
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仮想的な個人別勘定に毎年の拠出(持分付与額)と利息(利息付与額)を積み上げ、その残高を給付額とする制度。確定給付でありながら確定拠出に似た挙動をする。
2つの数字だけで動く
持分付与額はふつう給与の一定割合(持分付与率)で決まる。利息付与率は国債利回りなどの指標に連動させる。この2つを決めれば残高は機械的に決まる。
なぜ確定給付なのか
実際の運用実績がどうであれ、加入者に約束されるのは利息付与率で回した残高である。運用がそれを下回れば差額は事業主の負担になる。だから財政計算は通常の確定給付制度と同じ枠組みで行う。
支給の形は制度しだい
残高をそのまま一時金で払う形、支給開始年齢まで付利してから確定年金や終身年金に換える形がある。2017年度 問題2(5) は15年保証終身年金、2022年度 問題2(4) は20年保証期間付終身年金を置いている。
どこで問われるか
2017年度 問題2(5)・問題3、2018年度 問題4(1)(3)、2020年度 問題3(1)(2)、2022年度 問題2(4)、2023年度 問題1(5)・問題2(1)。10年で6年に出ており、制度分割と並ぶ頻出テーマである。
持分付与額は給与の一定割合
共通トイモデルでは持分付与率 パーセントで 、、。昇給とともに増える。
確定給付である
約束されるのは利息付与率で回した残高。運用が下回った差額は事業主が負担するので、財政計算は確定給付の枠組みで行う。
支給の形は制度で決まる
一時金、支給開始まで付利して確定年金、終身年金など。2017年度 問題2(5) は15年保証終身年金、2022年度 問題2(4) は20年保証期間付終身年金。
中途脱退の扱いが設問で変わる
2020年度 問題3(1) は中途退職者に定年時点で一時金を払う設計。支給時点が変われば給付現価の式も変わる。
(1)持分付与額を出す
(2)漸化式を回す
(3)別の道でも確かめる
各持分付与額を60歳まで単独で付利して足すと
(2)の漸化式と同じ値に着く。漸化式で回す道と、1本ずつ付利して足す道は独立なので、途中の1年を飛ばした誤りはここで必ず出る。
(4)確定拠出との違いを確かめる
実際の運用が パーセントしか回らなくても、加入者の残高は のままである。差額は事業主が埋める。確定拠出なら残高そのものが下がる。この一点が両者を分ける。