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損保数理・用語・損害額分布モデル
損害が起きても保険はすべてを補償するとは限らない。契約者が自己負担する金額の下限(免責金額)と、保険会社が支払う金額の上限(支払限度額)を設定することで、保険料や保険会社が引き受けるリスクを調整する仕組み。
エクセス方式の場合、損害額Xが免責金額d未満なら支払はゼロ、d〜uの間はX-dを支払い、uを超えると支払保険金は上限u-dで頭打ちになる。
免責の与え方には大きく2種類ある。エクセス方式(超過額方式)は、損害額が免責金額 を超えた分だけを支払う方式で、支払保険金は
免責金額・支払限度額の導入で期待支払保険金は必ず減少する
免責金額・支払限度額を設定すると、期待支払保険金は必ず元の期待損害額より小さくなる(2016年度問題1、2024年度問題2)。
免責・支払限度下での打切りデータからの最尤推定
免責・支払限度が設定された観測データ(打切りデータ)からは、通常の最尤推定と異なる尤度関数を立てて損害額分布のパラメータを推定する必要がある(2017年度問題2)。
フランチャイズ方式はエクセス方式より期待支払額が大きくなる
フランチャイズ方式免責(超えたら全額支払)を導入した場合の期待支払額は、エクセス方式(超過分のみ支払)より必ず大きくなり、免責なしの場合の何倍になるかが問われる(2020年度問題2)。
免責金額・支払限度額の条件の逆算(幾何分布のケース)
離散型(幾何分布)の損害額分布でも、期待支払額がある基準以下になるように免責金額や支払限度額の条件を逆算できる(2021年度問題2)。
エクセス方式とフランチャイズ方式の期待支払額の差の一般式
2つの免責金額(
損害額 が指数分布(平均 )に従うとする。エクセス方式で免責金額 、支払限度額に対応する損害額の上限 (支払保険金の上限は
損害額Xが指数分布(平均300)に従うとする。エクセス方式で免責金額d=50(支払限度額なし)を設定したとき、期待支払保険金E[Y]に最も近いものはどれか。
フランチャイズ方式の免責の説明として正しいものはどれか。
他の条件を一定として、免責金額dを大きくすると、期待支払保険金E[Y]はどうなるか。
免責金額は契約者が自己負担する損害額の下限、支払限度額は保険者が支払う保険金の上限。免責にはエクセス方式(超過額のみ支払)とフランチャイズ方式(超過時に全額支払)があり、これらの導入により期待支払保険金が減少する。
損害額 が指数分布(平均 )に従う場合、指数分布の無記憶性から という簡便な公式が使える(この結果は指数分布に固有で、他の分布では成り立たない)。免責・支払限度額を導入すると、期待支払保険金 は必ず元の より小さくなる。
となる。免責・支払限度額を設定しない場合の期待値 と比べ、期待支払保険金が大きく減少していることがわかる。