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モデリング・公式・吸収・ランダムウォーク
ランダムウォークで、上端 (目標達成)か下端 (破産)のどちらかに先に到達する確率を求めるのが吸収確率です。公正な賭けでは出発点に比例した単純な式でしたが、不公正な場合は比 のべきを使った式になります。
出発点 に対する上端 への到達(吸収)確率
吸収確率は、各ステップで を確率 、 を確率 で動くランダムウォークが、上端
不公正な場合の公式
、出発点 、各ステップで上がる確率 (
不公正なランダムウォーク()で上端 に先に到達する確率 は?
吸収確率の差分方程式の境界条件は?
の極限で不公正の公式はどうなる?
吸収状態へ到達する確率。非対称ランダムウォークでは比 のべきで表せる。
導出は差分方程式から行います。出発点 から1歩進むと、確率 で から、確率 で から続きを始めるので が成り立ちます(境界条件は、 に着いたら到達確率0=破産済み、 に着いたら到達確率1=達成済み)。この漸化式の一般解は、特性方程式 の2解 を使って の形になります( のとき2解は相異なる)。境界条件 を当てはめて係数 を決めると、上の公式が得られます。
整合性チェックとして、 に近づける極限を考えると、比 となり公式は の不定形になります。 として の極限を丁寧に取る(または最初から特性方程式が重解 をもつ場合として解き直す)と、ちょうど ランダムウォークの に一致します。つまり公正な場合は不公正な場合の特別な極限になっており、2つの式は矛盾しません。なお (1歩ごとに不利=平均して下に流される賭け)のときは なので、図のように は下に凸の曲線となり、出発点が低いほど目標 への到達確率が急激に小さくなります。
差分方程式
、境界 。1歩先で場合分けして立てる。
一般解の形
特性方程式 の解 から 。境界条件で係数決定。
公正な場合への一致
の極限で となり、ランダムウォークの に一致する。
不利な賭けの形
()では は下に凸。出発点が低いと到達確率が急落し、破産しやすい。
一般の吸収確率:基本行列
1次元のギャンブラーの破産(本ページの のはしご型)以外の一般の吸収マルコフ連鎖でも、吸収確率は基本行列で一括して求まる。吸収状態を先に並べた標準形 (吸収)に対して となり、 の各成分が各遷移状態から各吸収状態への吸収確率を表す。過去問(2020・2023年度)は頂点間の移動・受験レベルの推移など、こちらの一般の行列パターンを繰り返し出題している。
。
公正な賭けなら だが、不利な賭けでは到達確率が下がる。