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会計・公式・資産・有価証券の会計
固定資産は使うことで価値が減少するため、取得原価を耐用年数にわたって費用配分する(減価償却)。定額法は毎期均等に、定率法は初期に多く費用計上する。減価償却費は現金を使わない費用(非資金費用)なので、内部留保として自己金融の機能を持つ。
固定資産の帳簿価額の推移。定額法(緑の直線)は毎期均等償却、定率法(赤茶の曲線)は初期に大きく償却する。両方とも耐用年数末に残存価額(またはゼロ)へ収束する。
有形固定資産を耐用年数にわたって費用配分する手続き。定額法・定率法・生産高比例法。非資金費用であるため自己金融作用がある。
減価償却の主要な方法:
① 定額法: ・毎期同額の費用計上。計算が単純で安定的。
② 定率法: ・初期に多く、後期に少なく費用計上(逓減)。技術進歩の速い資産向き。 ・200%定率法:定額法の2倍の率を使う(税法上の主流)。
自己金融作用のメカニズム
売上代金として現金が入るが、減価償却費は費用として控除されるため、それ分の現金が利益として配当せずに内部留保される。将来の設備更新資金として機能する。
残存価額と耐用年数
税法上の耐用年数(法定耐用年数)は資産の種類ごとに規定されている。会計上は残存価額 0 円で計算することが多い(税法の備忘価額 1 円を除く)。
減価しない固定資産
土地・建設中の資産(建設仮勘定)・時価上昇する美術品等は減価償却の対象外。また無形固定資産のれんは、IFRS では償却しないが日本基準では20年以内で均等償却する。
級数法(もう一つの逓減償却法)
定率法と同じく初期に多く償却する方法だが、算術級数を配分基準とする。年償却費=(取得原価−残存価額)×(期首時点の残存耐用年数÷耐用年数の総和)。耐用年数5年なら総和=1+2+3+4+5=15で、1年目5/15・2年目4/15…と逓減する。取得原価300万・耐用5年・残存0なら2年目=300×4/15=80万円。2023年度で200%定率法との差額計算として、2018年度・H28で償却方法列挙として出題。
取得原価の決定(購入・自家建設・現物出資・交換・贈与)
購入=購入代価+付随費用。自家建設=適正な製造原価(自家建設のための借入金の支払利息は原則として期間費用とし、取得原価に算入しない)。現物出資=受け入れた資産の公正な評価額。同種資産の交換=譲渡資産の適正な簿価。贈与その他無償取得=公正な評価額。取得原価の正誤はほぼ毎年出題(2025・2024・2019年度等)。
取替法(取替資産の原価配分)
鉄道のレール・枕木のように同種資産が多数集まって機能する「取替資産」の原価配分法。減価償却ではなく、取替に要した支出を費用処理する。棚卸資産の先入先出法に相当する原価配分法とされる(2024年問題3(4)で出題)。
取得原価 1,000 万円、耐用年数 10 年、残存価額 0 円の場合:
定額法:年間 100 万円(= 1,000 / 10)
定率法(200%):償却率 = 1/10 × 200% = 20%
1年目:200 万円(= 1,000 × 20%)
2年目:160 万円(= 800 × 20%)
3年目:128 万円(= 640 × 20%)
取得原価 2,400 万円、耐用年数 8 年、残存価額 0 円の固定資産を定額法で償却する場合、4 年後の帳簿価額はいくらか。
減価償却の「自己金融作用」の説明として正しいものはどれか。
定率法と定額法の比較として正しいものはどれか。
④ 級数法:年間償却費=(取得原価−残存価額)×(期首残存耐用年数÷耐用年数の総和) ・定率法と同様の逓減型。耐用年数5年なら総和15で、1年目5/15・2年目4/15…と逓減(2023年度で計算出題)。
減価償却の効果: ・費用計上により当期純利益は減少する。 ・しかし現金支出はない(取得時に支払い済)。 ・この「利益減少しても現金は出ない」仕組みにより、内部的に資金が蓄積される(自己金融作用)。