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年金数理・用語・定常人口と人員構成
毎年おなじ人数がおなじ年齢で入り、抜け方もおなじなら、何年たっても年齢別の人数の絵が変わらなくなる。この状態が定常人口で、年金数理の計算はまずこの絵の上で組み立てる。
定常人口では、どの年度で切っても年齢別の被保険者数がおなじになる。年齢 x の人数は脱退残存表の lₓ に比例し、比例定数は毎年の新規加入者数で決まる。
毎年一定数が同じ年齢で加入し、脱退残存表どおりに脱退する集団で、時間が経つと人員構成が変わらなくなる状態。年金数理の計算はこの定常状態を基準にして組み立てる。
定常人口とは、年齢別の被保険者数が時間によらず一定になった状態をいう。成立する条件は3つある。
(1) 毎年の新規加入者数が一定であること(加入年齢も一定であること) (2) 脱退が脱退残存表 どおりに起こり、脱退率が時間で変わらないこと (3) 制度の発足または直近の変更から
成立条件は3つで、1つ欠けても定常ではない
新規加入者数が一定・脱退率が時間で変わらない・変更から 年経過、の3つ。本試験は3つ目を外した状態(変更から 年後)を聞く形が10年で4回あり、2017年度問題1(1)・2020年度問題1(1)・2022年度問題1(1)・2025年度問題1(2) がすべてこの形である。
Trowbridgeモデルと定常人口は独立した仮定である
<計算の前提>
・B1〜B6 と同じトイモデル(加入57歳・定年60歳・予定利率 2.0 パーセント)
・脱退残存表は 、
加入年齢 、最終年齢 の年金制度が、ある年度から新規加入者数の見込みを変更した。変更後の人員構成が新しい定常人口に達するまでに必要な年数として正しいものはどれか。
本試験は10年すべての前書きに「Trowbridge モデルの年金制度は必ずしも定常人口を仮定するものではない」と明記している。この注意書きが意味するものとして正しいものはどれか。
毎年期初に 1,000 人が 57 歳で加入し、、、、、定年 60 歳の定常人口がある。毎年の脱退者の総数として正しいものはどれか。
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このとき、毎年の新規加入者数を とすると年齢 の被保険者数は
で、これが毎年おなじ値になる。
条件(3)がいちばん問われる
(1)と(2)を満たしても、変更した直後は新しい前提の世代と古い前提の世代が同居している。全員が入れ替わるのに 年かかるので、その間は定常ではない。本試験はこの途中の状態を狙って「変更から 年後」を聞いてくる。
定常人口とTrowbridgeモデルは別の仮定
本試験は10年すべての前書きで「Trowbridge モデルの年金制度は必ずしも定常人口を仮定するものではない」と明記している。Trowbridgeモデルは給付の形(定年退職者のみに単位年金額の終身年金)を決める仮定であって、人員構成については何も言っていない。
脱退者の総数は新規加入者の総数に等しい
定常人口では毎年の脱退者の合計が毎年の新規加入者数と一致する。中途脱退者と定年退職者を両方数えて初めて等しくなるので、この等式は検算に使える。
本試験は2016年度から2025年度までの10年すべての前書きに「Trowbridge モデルの年金制度は必ずしも定常人口を仮定するものではない」と書いている。Trowbridgeモデルは給付の形を決める仮定、定常人口は人員構成の仮定で、片方から他方は出てこない。
毎年の脱退者総数は毎年の新規加入者数に等しい
定常人口では入る人数と出る人数がつり合う。中途脱退者と定年退職者の両方を足して初めて一致するので、この等式は「定年退職者を数え落としていないか」の検算に使える。
新しい定常状態への到達には 年かかる
変更した年度の新規加入者が定年に達するまで、新旧の世代が同居する。したがって 年後の人員構成は、年齢 が新しい前提、 が古い前提の2枚の貼り合わせになる。
脱退率の変更は「変更後の新規加入者だけ」に効く出題がある
2022年度問題1(1)は、新規加入者数を2.5倍にすると同時に、変更後に加入する者だけ予定脱退率を変えている。既存の被保険者は古い脱退率のままなので、年齢で切ったときの新旧の境目は「加入者数の変更」と「脱退率の変更」で一致する。
・毎年期初に 1,000 人が 57 歳で加入し、脱退は年1回期末
(1)3つの条件を確かめる
新規加入者数は毎年 1,000 人で一定、脱退は どおり、加入から定年まで 年なので、発足から3年たてば定常人口になる。
(2)年齢別の人数
、、
なので在職被保険者の総数は 人である。この が B1〜B6 で保険料総額を出すときに使ってきた そのものである。
(3)脱退者の総数で検算する
中途脱退は で 100 人、 で 100 人、 で 100 人。定年退職は 人。合わせて
で毎年の新規加入者数と一致する。定年退職者の 700 人を落とすと 300 人にしかならないので、この検算はそのまま「定年を数え落としていないか」の検査になる。