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経済・用語・金融政策・財政政策
IS-LMで財政政策・金融政策の効果の大きさは、IS曲線とLM曲線の傾き(それぞれ投資の利子弾力性と貨幣需要の利子弾力性)で決まる。「弾力性が高い=曲線が水平」という対応を押さえ、各ケースで政策の有効性を判断する。
| ケース | IS/LM形状 | 財政政策の効果 | 金融政策の効果 |
|---|---|---|---|
| 貨幣需要の利子弾力性大(LM水平) | IS通常/LM水平 | 大(有効)/クラウディング・アウト小 | 小(無効)/LMシフトでも 不変 |
| 貨幣需要の利子弾力性小(LM垂直) | IS通常/LM垂直 | 小(無効)/クラウディング・アウト大 | 大(有効)/ が大きく増加 |
| 投資の利子弾力性大(IS水平) | IS水平/LM通常 | 小(無効)/ISシフトで |
貨幣需要の利子弾力性が高い(LM水平)→金融政策小・財政政策大。投資の利子弾力性が高い(IS水平)→財政政策小(クラウディング大)・金融政策大。2つの弾力性でIS-LMの政策効果が決定。
2つの弾力性とIS-LM形状:
① 貨幣需要の利子弾力性: 高い(大)→ LM曲線が水平(小さなrの変化で大量の貨幣需要が変化) 低い(小)→ LM曲線が垂直
② 投資の利子弾力性: 高い(大)→ IS曲線が水平(小さなrの変化で投資が大幅変化) 低い(小)→ IS曲線が垂直
政策効果の対応:
【財政政策の効果】 ・LM水平(流動性の罠)→ 最大(クラウディング・アウトなし) ・LM垂直 → 最小(完全クラウディング・アウト) ・IS水平 → 小(Gの増加→r上昇→Iが大幅減少) ・IS垂直 → 大(Gの増加→r上昇→I変化が少ない)
【金融政策の効果】 ・LM水平 → 最小(マネー増やしてもr低下せず) ・LM垂直 → 最大(rが大幅低下) ・IS水平 → 最大(r低下→I大幅増加) ・IS垂直 → 小(r低下→I変化が少ない)
完全クラウディング・アウトの条件
LM曲線が垂直(貨幣需要の利子弾力性ゼロ)のとき、財政拡張によるIS右シフトはrを上昇させるだけでYは変化しない(完全クラウディング・アウト)。古典派的なケース(マネーストックが実質変数を決定する量的方程式と整合的)。
ケインズ派 vs 古典派の対立
ケインズ派:LM水平(流動性の罠)・IS急勾配を想定→財政政策有効・金融政策無効。古典派・マネタリスト:LM急勾配・IS緩勾配を想定→財政政策無効(クラウディング大)・金融政策有効。弾力性の想定の違いが政策論争の根底。
Mundell-Flemingモデルへの拡張
開放経済(変動相場制)では、財政政策は為替レート上昇(自国通貨高)→輸出減→クラウディング・アウトが完全に起きる。金融政策は自国通貨安→輸出増→有効。固定相場制では逆に財政政策が有効・金融政策が無効になる(Mundell-Flemingの結論)。
ケース1:LM水平(貨幣需要の利子弾力性=∞)
→ 財政政策:IS右シフト→Y増加(r上昇なし)→クラウディング・アウトなし → 有効
→ 金融政策:LM右シフト→均衡変化なし → 無効
ケース2:LM垂直(貨幣需要の利子弾力性=0)
→ 財政政策:IS右シフト→r大幅上昇・Y不変(完全クラウディング・アウト) → 無効
→ 金融政策:LM右シフト→Y大幅増加 → 有効
貨幣需要の利子弾力性が大きい(LM曲線が水平に近い)場合の政策効果として正しいものはどれか。
投資の利子弾力性が大きい(IS曲線が水平に近い)場合の財政政策の効果として正しいものはどれか。
ケインズ派が想定するIS-LMの形状として正しいものはどれか。
| 大(有効)/低い で投資が大幅増 |