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確率・用語・分布の性質(保険接点)
ハザード(瞬間故障率)は、「いままで生き延びてきたものが、まさに今この瞬間に故障・死亡する勢い」を表す関数です。生命保険でいう死力 とまったく同じ概念で、年齢が上がるほど大きくなるのが現実です。指数分布だけが特別に「一定」という性質をもちます。
ハザード関数 の2例。指数分布のハザードは時間によらず一定 (緑の水平線)。一方、増加型
瞬間故障率
ハザード関数(瞬間故障率) は、「時刻 まで故障・死亡せずに生き延びてきたものが、その直後の微小時間で故障・死亡する条件付きの勢い」を表します。定義式は密度 と生存関数
定義
。生き残った者の中での瞬間故障・死亡率。
一定ハザード(指数, ): より
ハザード関数 の定義は?
ハザードが時間によらず一定になる分布は?
増加型ハザード に対応する生存関数は?
ハザードは時間とともに変化するのが普通で、その形に名前がついています。増加型ハザードは時間が経つほど が大きくなるもので、高齢になるほど死亡率が上がる現実の人間の死亡率はこの型です(摩耗・老化のイメージ)。逆に初期不良が落ち着いていく減少型もありますが、生命保険では増加型が基本です。例として (時間に比例して線形に増加)を考えると、これは高齢ほど死力が上がる状況の単純化になっています。一方で一定ハザードは時間によらず の特別な場合で、これは指数分布に対応します。指数分布のハザードが一定であることと無記憶性は同値で、「過去にどれだけ生き延びても、これから先の故障の勢いは変わらない」という、人間の死亡率とはむしろ異質な性質です。
ハザードと生存関数は、累積ハザード を介して結びつきます。一般に が成り立ち、ハザードを積み上げて指数の肩に乗せると生存確率が得られます。確認しましょう。一定ハザード(指数分布、)なら なので となり、たしかに指数分布の生存関数に一致します。増加型の例 では、累積ハザードが なので です。ハザードが時間とともに増える分だけ生存確率は速く減っていく、という対応がこの式から読み取れます。なお は説明用の一般的な数学的例であって、特定の名前付き分布だと断定するものではありません。
死力との同一性
生命保険数理の死力 とまったく同じ概念。記号・分野が違うだけで中身は同一。
増加型が現実的
高齢になるほど死力が上がる現実の死亡率は増加型。例 。減少型(初期不良)もある。
累積ハザードと生存関数
。ハザードを積み上げて指数の肩に乗せると生存確率になる。
増加型ハザードの例 :累積ハザード より 。
ハザードが時間とともに増える分、生存確率はより速く減る。