読み込み中…
読み込み中…
確率・定理・分布の性質(保険接点)
「これまでどれだけ待ったか・続けたかという過去の情報が、これから先の確率にまったく影響しない」という性質です。何回失敗していても、次に成功する確率は最初の1回目と同じ、という"過去を覚えていない"性質を指します。
上段は「すでに 経過した上で、さらに 先まで起きない確率」、下段は「最初から 先まで起きない確率」。無記憶性ではこの2つ(緑の長さ)が等しい。
無記憶性は で定義されます。左辺は「すでに
定義
成功確率 の試行を繰り返す(初成功までの回数は幾何分布)。すでに3回失敗したとき、さらにあと2回以内に成功する確率は
無記憶性の定義として正しい式は?
連続分布で無記憶性をもつのは?
無記憶性をもつ離散分布は?
この性質をもつ分布は限られていて、連続では指数分布だけ、離散では幾何分布だけです。証明の鍵は生存確率 が指数的な形(連続は 、離散は )をしていることで、条件付き確率を計算すると の項がきれいに約分されて消えます。
アクチュアリーで気をつけたいのは、現実の寿命や故障はふつう無記憶ではない点です。人は歳をとるほど死亡率(ハザード)が上がり、機械は使うほど壊れやすくなります。無記憶性はハザードが一定の理想化であって、免責期間の扱いなどで「経過時間を無視してよいか」を判断する際の基準として使います。
連続では指数分布だけ
連続分布で無記憶性をもつのは指数分布のみ(生存確率が )。
離散では幾何分布だけ
離散分布で無記憶性をもつのは幾何分布のみ(生存確率が )。
ハザード一定と同値
無記憶性は瞬間故障率(ハザード関数)が時間によらず一定であることと同じ。
現実は非無記憶が普通
人の死亡や機械の摩耗はハザードが増加し無記憶ではない。理想化である点に注意。
最初から数えても2回以内の成功確率は0.36で同じ。