無記憶性
知識マップ確率・定理
ひとことで言うと
「これまでどれだけ待ったか・続けたかという過去の情報が、これから先の確率にまったく影響しない」という性質です。何回失敗していても、次に成功する確率は最初の1回目と同じ、という“過去を覚えていない”性質を指します。
上段は「すでに 経過した上で、さらに 先まで起きない確率」、下段は「最初から 先まで起きない確率」。無記憶性ではこの2つ(緑の長さ)が等しい。
数式で表すと
。指数分布(連続)と幾何分布(離散)だけがもつ。
試験に出る性質
定義
。過去の経過が将来に影響しない。
連続では指数分布だけ
連続分布で無記憶性をもつのは指数分布のみ(生存確率が )。
離散では幾何分布だけ
離散分布で無記憶性をもつのは幾何分布のみ(生存確率が )。
ハザード一定と同値
無記憶性は瞬間故障率(ハザード関数)が時間によらず一定であることと同じ。
現実は非無記憶が普通
人の死亡や機械の摩耗はハザードが増加し無記憶ではない。理想化である点に注意。
例で見る
成功確率 の試行を繰り返す(初成功までの回数は幾何分布)。すでに3回失敗したとき、さらにあと2回以内に成功する確率は 。 最初から数えても2回以内の成功確率は0.36で同じ。
つまずきポイント
- 「これまで起きなかったからそろそろ起きやすい(または起きにくい)」と考える(無記憶性では変わらない)
- 無記憶性を一般の分布にも当てはめる(指数分布・幾何分布だけの性質)
- 現実の寿命・故障を無記憶と仮定してしまう(実際はハザードが変化することが多い)
定着クイズ
無記憶性の定義として正しい式は?
連続分布で無記憶性をもつのは?
無記憶性をもつ離散分布は?
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