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指数分布

知識マップ

確率用語

ひとことで言うと

「次に何かが起きるまでの待ち時間」を表す連続分布です。次のお客さんが来るまでの間隔や、機械が壊れるまでの時間など、“いつ起きるか”の時間を扱います。

こんなデータが従う

次の来客までの時間機械が故障するまでの時間電球の寿命問い合わせの到着間隔稀な事象の発生間隔

ポアソン分布が「一定時間内の件数」を数えるのに対し、指数分布は「次の1件までの時間」を測ります(表裏の関係)。件数がポアソンなら、間隔は指数分布です。

指数分布の確率密度関数(λ=1)平均 1/λx(待ち時間)f(x)012345

横軸は待ち時間 x (0)x\ (\ge 0)、縦軸は密度 f(x)=λeλxf(x)=\lambda e^{-\lambda x}x=0x=0 で最も高く、時間が経つほど指数的に小さくなる。平均は 1/λ1/\lambda

数式で表すと

f(x)=λeλx, E[X]=1/λ, Var=1/λ2f(x)=\lambda e^{-\lambda x},\ E[X]=1/\lambda,\ \mathrm{Var}=1/\lambda^2

ハザード(瞬間故障率)は時間によらず一定 λ\lambda

最大の特徴は無記憶性です。「すでに t 時間待った」という情報があっても、そこからさらに s 時間待つ確率は、最初から s 時間待つ確率と同じになります。 P(X>t+sX>t)=P(X>s)P(X>t+s\mid X>t)=P(X>s) つまり“これまで待った分”は将来に影響しません(古い電球でも、次の瞬間に切れる確率は新品と同じ、という理想化)。連続分布で無記憶性をもつのは指数分布だけです。 平均は 1/λ1/\lambda、分散は 1/λ21/\lambda^2。λ は「単位時間あたりの起こりやすさ(率)」で、λ が大きいほど平均待ち時間 1/λ1/\lambda は短くなります。

試験に出る性質

平均と分散

E[X]=1/λE[X]=1/\lambda, Var[X]=1/λ2\mathrm{Var}[X]=1/\lambda^2。λ が大きい=起きやすい=平均待ち時間が短い。

無記憶性

P(X>t+sX>t)=P(X>s)P(X>t+s\mid X>t)=P(X>s)。連続分布で唯一この性質をもつ。

ポアソン過程との関係

到着が率 λ のポアソン過程なら、到着間隔は Exp(λ)Exp(\lambda)

最小値の競合

独立な XExp(λ1)X\sim Exp(\lambda_1), YExp(λ2)Y\sim Exp(\lambda_2) の最小値は Exp(λ1+λ2)Exp(\lambda_1+\lambda_2)。「最初に起きるイベント」。

ガンマとの関係

独立な指数を kk 個足すとガンマ分布(アーラン分布)になる。

例で見る

平均10分に1人来店(λ=1/10\lambda=1/10)するとき、次の人が5分以内に来る確率は P(X5)=1e5/10=1e0.50.393P(X\le 5)=1-e^{-5/10}=1-e^{-0.5}\approx 0.393

つまずきポイント

  • λ と 1/λ1/\lambda の混同(λ は率、平均は 1/λ1/\lambda
  • 件数(ポアソン)と時間(指数)の取り違え
  • 無記憶性を「過去の待ち時間が影響する」と誤解する

定着クイズ

Exp(λ)Exp(\lambda) の平均は?

指数分布がもつ、連続分布で唯一の性質は?

平均待ち時間が短いのはどちら?

この用語を扱う問題(6

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