acpass

ガンマ分布

知識マップ

確率用語

ひとことで言うと

「指数分布的な待ち時間がk回続けて起こるまでの、合計の待ち時間」を表す連続分布です。指数分布(1回分の待ち時間)をk回分足し合わせたものと考えられます。

こんなデータが従う

k回目の事故が起きるまでの累積時間保険金支払いがk件発生するまでの合計待ち時間設備がk回故障するまでの累積稼働時間k人来店するまでの時間複数の保険金支払額の合計(形状パラメータが整数でなくても近似に使われる)

独立な指数分布 Exp(λ)Exp(\lambda)kk 個足すと、ガンマ分布 Gamma(k,λ)\mathrm{Gamma}(k,\lambda) になります(kが整数のときアーラン分布とも呼ばれる)。

ガンマ分布の確率密度関数(k=3, λ=1)山の位置 (k−1)/λxf(x)0246810

横軸は x (0)x\ (\ge 0)、縦軸は密度 f(x)f(x)。形状k・率λで決まる。k=3, λ=1 の例では x=(k−1)/λ 付近に山がある(k=1なら指数分布と同じ単調減少)。

数式で表すと

E[X]=k/λ, Var=k/λ2E[X]=k/\lambda,\ \mathrm{Var}=k/\lambda^2

独立な指数分布 kk 個の和(形状 kk・率 λ\lambda)。ポアソン過程の第 kk 到着時刻の分布。

表記には複数の流儀があり、Gamma(k,λ)\mathrm{Gamma}(k,\lambda) のように形状パラメータ k(指数分布を何個足すか)と率パラメータ λ(1個あたりの率)で表すのがacpassでの基本形です。別の教科書では尺度パラメータ θ=1/λ\theta=1/\lambda を使う流儀もあるため、問題文の記法を必ず確認します。 k=1のときは指数分布 Exp(λ)Exp(\lambda) と完全に一致します。つまり指数分布はガンマ分布の特別な場合です。 なぜ「k個の指数分布の和」がこの形になるのか。指数分布は1回分の待ち時間なので、k回分を順に待つ合計時間がガンマ分布、という直感です(ポアソン過程でk件目が到着するまでの時間、と言い換えられます)。

試験に出る性質

平均と分散

E[X]=k/λ, Var[X]=k/λ2E[X]=k/\lambda,\ \mathrm{Var}[X]=k/\lambda^2

指数分布との関係

k=1のとき Gamma(1,λ)=Exp(λ)\mathrm{Gamma}(1,\lambda)=Exp(\lambda)

再生性(λが共通の場合)

独立な Gamma(k1,λ)\mathrm{Gamma}(k_1,\lambda), Gamma(k2,λ)\mathrm{Gamma}(k_2,\lambda) の和は Gamma(k1+k2,λ)\mathrm{Gamma}(k_1+k_2,\lambda)

χ²分布との関係

λ=1/2, k=n/2\lambda=1/2,\ k=n/2 のとき自由度nのχ²分布に一致する。

無記憶性は持たない

k≠1のガンマ分布は指数分布と違い無記憶性を持たない(k=1のときのみ持つ)。

例で見る

1時間あたり平均1件(λ=1)の事故が起きるとき、3件目の事故が起きるまでの待ち時間の平均は E[X]=k/λ=3/1=3E[X]=k/\lambda=3/1=3時間。

つまずきポイント

  • 教科書ごとに異なるパラメータ化(率λ vs 尺度θ=1/λ)を混同する
  • k=1で指数分布に一致することを忘れ、無関係な分布として覚える
  • 指数分布の無記憶性を、k≠1のガンマ分布にもそのまま当てはめてしまう

定着クイズ

Gamma(k,λ)\mathrm{Gamma}(k,\lambda) の平均は?

ガンマ分布で k=1 のときに一致する分布は?

独立な Gamma(2,λ)\mathrm{Gamma}(2,\lambda)Gamma(3,λ)\mathrm{Gamma}(3,\lambda)(λ共通)の和は?

この用語を扱う問題(4