確率・用語
ひとことで言うと
ポアソン過程で「次の到着まで」「第k到着まで」かかる時間が待ち時間です。最大の見どころは、時間の見方(待ち時間 Tk)と件数の見方(N(t))が表裏一体だという点。「3件目がt時間以内に来ない」は「t時間以内の到着が2件以下」とぴったり同じ事象です。
時間軸に到着間隔 X1,X2,X3 を積み上げ。第 k 到着は Tk=X1+⋯+Xk(独立な指数の和)。t までに2件 ⇒ 3件目は t より後。{T3>t}⇔{N(t)≤2} の双対関係。
数式で表すと
T1∼Exp(λ), Tk∼Gamma(k,λ)
次の到着までの時間。ポアソン過程では指数分布、第 k 到着まではガンマ分布。
待ち時間とは、ポアソン過程(concept: ポアソン過程)で「第 k 到着が来るまでの時間」Tk のことです。到着間隔 Xi∼iidExp(λ) の和なので Tk=X1+⋯+Xk∼Gamma(k,λ) となります(concept: ガンマ分布)。期待値は線形性から E[Tk]=k/λ、分散は Var[Tk]=k/λ2。
このページの核心は**件数との双対関係**です。{Tk≤t}⟺{N(t)≥k}——「第 k 到着が t 以内に来た」と「t 以内の到着件数が k 以上」は同じ事象で、補事象をとると {Tk>t}⟺{N(t)≤k−1} です。この変換によりガンマ分布の裾確率をポアソン分布の有限和で計算できます。
具体例:λ=2 件/時、T3∼Gamma(3,2)、E[T3]=1.5 時間。「3件目が1時間以内に来ない」={T3>1} は {N(1)≤2} と同じ。N(1)∼Poisson(2) より
P(N(1)≤2)=e−2(1+2+2)=5e−2≈0.677
なので P(T3>1)≈0.677、P(T3≤1)≈0.323。ガンマの積分を直接やる代わりにポアソンの3項の和で済む。試験に出る性質
定義
Tk=X1+⋯+Xk、Xi∼iidExp(λ)。Tk∼Gamma(k,λ)。
件数との双対
{Tk≤t}⟺{N(t)≥k}。時間と件数は同じ過程の2つの見方。
裾確率の計算法
P(Tk>t)=P(N(t)≤k−1)。ガンマの積分をポアソンの有限和に変換できる。
期待値と分散
E[Tk]=k/λ、Var[Tk]=k/λ2。到着間隔の和として線形性で導く。
$T_1$ は指数
T1∼Exp(λ)。最初の1件だけが指数、k≥2 でガンマ。
例で見る
λ=2 件/時、T3∼Gamma(3,2)。E[T3]=1.5 時間、Var[T3]=0.75。
P(T3>1)=P(N(1)≤2)=e−2(1+2+2)=5e−2≈0.677。
つまずきポイント
- Tk の形状パラメータを間違える(第 k 到着なら Gamma(k,λ)、形状は k)
- 双対の不等号を逆にする({Tk>t}⟺{N(t)≤k−1}、件数は k−1 以下)
- 到着間隔が独立でないと思う(ポアソン過程では間隔 Xi は独立同分布の指数)
定着クイズ
λ=2 件/時のとき T3 の期待値は?
「3件目が時刻 t までに来ない」{T3>t} と同じ事象は?
λ=2 で P(T3>1) は?