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損保数理・用語・保険料算出原理・効用理論
契約者から受け取る保険料(営業保険料)は、将来のクレーム支払に充てる「純保険料」だけでできているわけではない。保険会社の運営には社費(事業費)・代理店手数料・利潤も必要で、これらを純保険料に上乗せしたものが営業保険料になる。
営業保険料は純保険料(クレーム総額の期待値相当)に、社費・手数料・利潤などの付加保険料を加えた構成になっている。各率が営業保険料の分母(1-Σ付加保険料率)を左右する。
営業保険料は、将来のクレーム支払に充てる純保険料と、社費・代理店手数料・利潤などの付加保険料から構成される。純保険料はクレーム総額の期待値に相当する。
営業保険料 を、純保険料 (クレーム総額の期待値相当)と付加保険料率(社費率 、手数料率 、利潤率 など)から求めるとき、次の関係式が基本になる。
利潤額を分散に比例させる構成からの逆算
利潤額を(分散比例、分散原理型)のように定義すると、料率構成割合のデータから安全割増パラメータhを逆算できる。営業保険料の構成比率は、保険料算出原理(分散原理等)と組み合わせて出題されることが多い(2016年度問題1)。
損害分布の変化は純保険料・改定率に反映される
損害額の分布(密度関数)が変化すると純保険料も変化し、営業保険料の改定率として反映する必要がある(2016年度問題1)。
契約構成に基づく純保険料割合の加重平均
1年契約・2年契約など複数の契約タイプが混在する場合、純保険料割合は契約件数や保険料の構成比で加重平均する必要があり、単純平均とは異なる(2017年度問題1、2022年度問題2)。
営業保険料は純保険料÷(1-社費率-手数料率-利潤率)で求まる
実績データから求めた社費率・手数料率・利潤率を使うとき、営業保険料は純保険料を
(2023年度問題2)を参考にした例。純保険料が6,800円、実績データから求めた社費率が21%、手数料率が20%、利潤率が5%であるとき、改定後の営業保険料は
純保険料が6,000円、社費率18%、手数料率22%、利潤率5%であるとき、営業保険料に最も近いものはどれか。
契約構成が1年契約(件数比3、純保険料割合0.65)と2年契約(件数比1、純保険料割合0.50)であるとき、全体の加重平均純保険料割合に最も近いものはどれか。
社費率・手数料率・利潤率がいずれも上昇すると、同じ純保険料を確保するために必要な営業保険料はどうなるか。
分母の は「営業保険料のうち純保険料が占める割合」(純保険料割合)に等しい。契約構成(1年契約・長期契約など)が複数ある場合は、契約件数や保険料の構成比で加重平均した純保険料割合を用いる。損害分布の変化(トレンド)や費用構造の改定があった場合は、この式を使って改定後の営業保険料や改定率を計算する。
営業保険料の制約から安全割増率の許容範囲を求める
営業保険料が一定の範囲に収まるという制約条件から、保険料算出原理のパラメータθの許容範囲を逆算できる。営業保険料の構成と保険料算出原理を組み合わせた出題の代表例である(2025年度問題3)。
となる。付加保険料率の合計46%を1から差し引いた0.54(純保険料割合)で割ることで、純保険料だけでなく事業運営に必要な費用・利潤まで賄える営業保険料が求まる。