読み込み中…
読み込み中…
年金数理・公式・財政方式の体系
将来加入してくる人の分まで含めて、給付現価の全額を積み終えた状態。積立金が最大で保険料はゼロになる。実在の制度というより「積立ての目盛りの上端」として、他の方式との距離を測るために使う。
積立金は3つのブロックの合計で、いちばん大きいのは将来加入見込者の分。この一番大きいブロックを落とした記述が誤り選択肢の定番になる。
将来の新規加入者分まで含めて給付現価の全額を積み立てた状態。積立金が最大で、以後の保険料は理論上不要になる。積立水準の比較の上限として使う。
完全積立方式は、給付現価の全額を積立金として保有している状態である。積み終えているので保険料は要らない。
積立金は給付現価の全額で、保険料はゼロ
、。定常状態の極限方程式
<計算の前提>
・B1・B2 と同じトイモデル。、
(1)積立金
完全積立方式の積立金に含まれるものの組合せとして正しいものはどれか。
年間給付総額 、 の定常状態にある制度を完全積立方式で運営した場合の積立金に最も近いものはどれか。
完全積立方式について述べた次の記述のうち、「誤っている」ものはどれか。
関連問題は現在準備中です。
定常状態の極限方程式 に を入れると
となる。年間給付額を で割るだけなので、諸数値表から即座に出せる。
「将来加入が見込まれる被保険者」を落とさない
完全積立方式の積立金は、年金受給権者・在職中の被保険者に加えて将来加入が見込まれる被保険者の給付現価まで含む。2025年度問題1(5)(オ) はこの3つ目を落とした記述で誤りにしている。落とすと加入時積立方式に近い額になってしまい、順序の上端という位置づけが崩れる。
何のために使うか
実際に運営する方式ではない。使い道は2つある。
・目盛りの上端: が積立ての上限なので、他の方式の積立水準を「上端の何パーセントか」で測れる ・到達目標:賦課方式などから保険料を増やして完全積立に到達させる設問(NEN027・NEN040)の目標値になる
収支相等の言い換え
は「積立金=給付現価」であり、保険料収入現価がゼロでも収支が相等しているという意味である。制度変更で給付が 倍になったときに完全積立が保てる を求めさせる設問(2022年度問題1(8))は、この収支相等をそのまま方程式にする。
給付現価には将来加入が見込まれる被保険者の分まで含む
年金受給権者・在職中の被保険者・将来加入見込者の3つの合計である。2025年度問題1(5)(オ)はこの3つ目を落とした記述で誤りにしている(1点)。トイモデルでは将来加入見込者分が全体の76パーセントを占める。
積立ての目盛りの上端として使う
実際に運営する方式ではなく、他方式の積立水準を測る基準として使う。賦課方式()が下端、完全積立方式()が上端で、距離はちょうど になる。
F = S は保険料収入現価ゼロでの収支相等
「積立金だけで将来の給付をすべてまかなえる」という意味である。2022年度問題1(8)は制度変更後も完全積立が保たれる給付倍率 を、この収支相等を方程式にして求めさせた(5点)。
(2)構成要素から組み立てて突き合わせる
・年金受給権者の給付現価
・在職者の給付現価
・将来加入見込者の給付現価
合計 で(1)と一致する。将来加入見込者分が全体の76パーセントを占めており、これを落とすと (加入時積立方式の積立金とほぼ同じ水準)まで落ちる。2025年度問題1(5)(オ) が誤りとされる理由がここにある。
(3)他方式の積立水準を測る
で「上端の何パーセントか」を測ると、
・賦課方式 0.0 パーセント
・退職時年金現価積立方式 18.0 パーセント
・単位積立方式 21.2 パーセント
・平準積立方式 21.3 パーセント
・加入時積立方式 22.7 パーセント
となる。完全積立方式以外の5方式はどれも4分の1に届かないのは、将来加入見込者分をどの方式も積んでいないからである。
(4)本試験(2022年度問題1(8))の再現
完全積立方式で運営中の制度が、 年度から新規加入を止めて既存の被保険者・受給権者だけに給付する形に変わり、給付額が 倍になったとする。 年度初の給付現価は
で、完全積立方式なので 。整理して を入れると
公式解の(F)2.5 と一致する。級数を1項ずつ積み上げても同じ値になることを確認した。