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投資理論・用語・投資家の選好・効用理論
リスク回避型の投資家は「同じ期待収益率なら分散が小さいほど嬉しい」「同じ分散なら期待収益率が高いほど嬉しい」と感じる。その好みを表すのが効用関数と無差別曲線。
σ(横軸)と期待収益率(縦軸)上の無差別曲線。リスク回避が強いほど曲線が急峻になる(同じリスク増加に対してより高いリターンを要求)。
リスク回避型の効用関数はリターンで増加・リスクで減少。代表的表現 U = E[R] − (A/2)σ²(A > 0:リスク回避係数)。無差別曲線は右上がり。
リスク回避型投資家の効用関数としてよく使われる表現が である(
無差別曲線の傾きとリスク回避度の対応
無差別曲線を横軸リスク(標準偏差)・縦軸リターン(期待値)の平均・分散平面上に描くと、リスク回避型投資家の無差別曲線は右上がりになり、傾きが急であるほどリスク回避度が高い投資家であることを意味する。2017年(問9(Ⅱ)(D))では「傾斜が急な無差別曲線を持つ投資家ほど、リスク回避度が低い投資家といえる」という誤った記述が出題されており、急勾配=高リスク回避という対応を逆に取り違えるとひっかかる。2022年(問10(2))では二次関数型効用を持つ投資家Y・Zの無差別曲線が図示され、パラメータの大小関係や特定の点における確実等価額でのリスク回避度の大小を比較させる出題があった。
、ポートフォリオ X が ・、ポートフォリオ Y が
効用関数 において、、期待収益率 、分散 (標準偏差 )のとき効用はいくらか。
リスク回避係数 が大きくなるほど、リスク(σ)と期待収益率の平面上の無差別曲線はどうなるか。
リスク中立()の投資家の無差別曲線と行動の説明として正しいものはどれか。
2024年(問10(4))では、効用関数の期待効用がと書き換えられることを利用し、無差別曲線が平面において、を中心とする同心円の一部になることを問う出題があった。平均・分散アプローチの効用関数が二次関数型のときに限って、無差別曲線が幾何学的に同心円になるという性質を導出過程ごと理解しておく必要がある。
効用の序数性と個人間比較可能な指標
2017年(問9(Ⅱ)(C))では、「効用の数値そのもので個人間の効用を比較することは意味を持たないが、効用関数から導かれるリスク回避度・確実等価額・リスク・ディスカウント額の大きさは個人間のリスク選好を比較する客観的指標となる」という記述の正誤が問われた(正しい)。効用関数は正の一次変換をしても選好順序を変えないため効用水準の絶対比較はできないが、そこから導かれるリスク回避度等の指標は個人間比較に使える、という論点が繰り返し出題されている。