分離定理(トービンの2基金分離)
知識マップ投資理論・定理
ひとことで言うと
リスク回避度が異なる投資家でも、最適ポートフォリオは「安全資産」と「接点ポートフォリオ」の 2 種類を組み合わせるだけで実現できる——何割ずつ持つかだけが人によって違う。
資本市場線上の点はすべて安全資産と接点ポートフォリオの混合。リスク回避が強い投資家は安全資産寄り(左)、弱い投資家はレバレッジをかけて右側に位置する。
数式で表すと
(:接点PFへの投資比率)
すべてのリスク回避投資家は「安全資産」と「接点ポートフォリオ」の2種類だけで最適ポートフォリオを構成できる。
試験に出る性質
リスク資産の選択は全員共通(接点ポートフォリオ)
個人のリスク回避度の差は、安全資産の保有比率にのみ反映される。
均衡では接点ポートフォリオ=市場ポートフォリオ
需給均衡の条件から、接点ポートフォリオは全資産を時価総額加重で保有したポートフォリオに等しくなる。
前提:同質的期待・完全市場
すべての投資家が同じ期待収益率・分散・共分散を予測するという仮定のもとで成立する。現実には異なる予測を持つため厳密には成立しない。
例で見る
リスク回避係数 の投資家と の投資家が共に 、接点ポートフォリオ期待収益率 ・ の世界にいる場合、 の投資家は (約 56% を安全資産)、 の投資家は (33% をレバレッジ)を選ぶ。どちらも保有するリスク資産は「接点ポートフォリオ」のみ。
つまずきポイント
- 分離定理は「2 種類の資産(安全資産・接点ポートフォリオ)で十分」という意味。個々の株式を個別に選ぶ必要はないという主張。
- 分離定理は同質的期待などの強い仮定のもとで成立する。現実には投資家ごとに最適なリスク資産ポートフォリオが異なる可能性がある。
定着クイズ
分離定理(トービンの 2 基金分離)の内容として正しいものはどれか。
分離定理のもとで、均衡において接点ポートフォリオは何と等しくなるか。
安全資産の利子率 、接点ポートフォリオの期待収益率 ・標準偏差 のとき、リスク回避が強い投資家が標準偏差 のポートフォリオを求める場合の接点ポートフォリオへの投資比率はいくらか。
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