最強力検定
知識マップ統計・用語
ひとことで言うと
決めた有意水準 を守る検定はたくさん作れますが、その中で「対立仮説のもとで最も当てやすい(検出力が最大の)」検定を最強力検定と呼びます。単純対単純ならネイマン・ピアソンが答えをくれますが、対立が範囲をもつと話はぐっと難しくなります。
検出力関数の曲線。横軸はパラメータ 、縦軸は棄却確率(検出力)。 のとき検出力は有意水準 に等しく、 が から離れるほど1へ近づくS字になる。一様最強力(UMP)検定は、この曲線を対立側のすべての で同時に最大にする。
数式で表すと
有意水準 を満たす検定のうち、対立仮説のもとでの検出力が最大のもの。単純対単純ではネイマン・ピアソン補題により尤度比検定が与える。
試験に出る性質
定義
を満たす検定の中で、対立のもとの検出力が最大のもの。
単純対単純の答え
帰無も対立も1点なら、concept: ネイマン・ピアソンの尤度比検定がそのまま最強力。
MPとUMPの違い
MPは特定の1つの対立点に対して最強力。UMPは 内のすべての対立点に対して同時に最強力。
片側ではUMPが存在しやすい
単調尤度比(MLR)をもつ分布の片側対立では、片側z検定などがUMPになる(正規の例)。
両側では一般に存在しない
両側対立 では右と左を同時に最強力にできず、UMPは一般に存在しない。
例で見る
の片側検定 対 では という通常の片側z検定が、対立側のどの に対しても同時に最強力(UMP)になる(正規分布のMLR性質による)。
つまずきポイント
- UMP検定が常に存在すると思い込む(両側対立 では一般に存在しない。片側では存在しやすい)
- MPとUMPを混同する(MPは特定の1点に対して、UMPは全対立点に対して同時に最強力。要求の強さが違う)
- 片側z検定が両側対立にもUMPだと誤解する(片側で最適でも、反対側の対立には最適でない。両側用は別に考える)
定着クイズ
MP(最強力)とUMP(一様最強力)の違いは?
UMP検定が一般に存在しないのはどの対立か?
の片側検定 でUMPになるのは?
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