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有価証券の評価

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会計用語

ひとことで言うと

有価証券は「なぜ持っているか(保有目的)」によって期末の評価方法が異なる。売買目的は値動きを利益に反映、満期保有は利息だけを認識、その他は値動きを純資産に直接反映、子会社・関連会社株式は原価のまま。

有価証券の保有目的別評価方法。売買目的→時価(P/L)、満期保有→償却原価法、その他→時価(純資産直入)、子会社・関連会社→原価法。保有目的期末評価評価差額の処理売買目的有価証券時価P/L(評価差額)満期保有目的債券償却原価法その他有価証券時価純資産直入(税効果後)子会社・関連会社株式原価法強制評価減(著しい下落)※著しい下落(時価が取得原価の50%以上下落等)は強制評価減(売却損)

保有目的別の評価方法まとめ。評価差額をP/Lに反映するか(売買目的)、純資産に直入するか(その他)、認識しないか(満期保有・原価法)が重要な区別。

数式で表すと

償却原価法: 期末帳簿価額 = 前期帳簿価額 ± (額面−取得原価)/残存年数

保有目的別の評価:①売買目的→時価、差額はP/L ②満期保有目的→償却原価法 ③その他→時価、差額は純資産直入(税効果後) ④子会社・関連会社→原価法。著しい下落は強制評価減。

有価証券の保有目的別評価: ① 売買目的有価証券: ・期末評価:時価 ・評価差額:P/L(当期の損益に計上) ・短期売買を繰り返すトレーディング目的 ② 満期保有目的の債券: ・期末評価:償却原価法(額面と取得価額の差額を利息期間で按分) ・評価差額:原則として計上しない(満期まで保有するため) ③ その他有価証券: ・期末評価:時価 ・評価差額:純資産直入(税効果考慮後に「その他の包括利益累計額」へ) ・翌期首に前期の評価差額を洗い替え(洗替法)or 前期に計上した分を取り消さない(切放法) ④ 子会社・関連会社株式: ・期末評価:原価法(時価が変動しても帳簿価額を変えない) ・時価が著しく下落した場合:強制評価減(回復見込みがない場合) 強制評価減の基準(著しい下落): ・時価が取得原価の50%以上下落(実務上の目安) ・回復可能性が客観的に認められない場合

試験に出る性質

その他有価証券の「純資産直入」の仕訳

時価上昇:借方 有価証券 / 貸方 その他有価証券評価差額金(純資産)※税効果調整後。時価下落:逆の仕訳。評価差額はP/Lを通過せず純資産に直接計上されるため、当期純利益には影響しない(包括利益には含まれる)。

償却原価法の仕組み

額面100・取得価額95の債券を5年満期で保有した場合、毎期(100-95)/5=1 の利息(償却額)を追加認識して帳簿価額を95→96→97…→100と段階的に額面に近づける。

持分法(関連会社)

20〜50%未満を保有する関連会社株式は原価法ではなく「持分法」を適用。被投資会社の純利益・配当に応じて投資額を修正する(個別財務諸表では原価法が多い)。

例で見る

A社株式(その他有価証券):取得原価 1,000 万円、期末時価 1,200 万円、実効税率 30% 評価差額 200 万円 × (1-30%) = 140 万円が純資産(その他有価証券評価差額金)に計上 繰延税金負債 60 万円(= 200 × 30%)が計上される → P/L への影響なし、B/S の純資産が 140 万円増加

つまずきポイント

  • 「その他有価証券の評価差額はP/Lに計上しない」。純資産直入(包括利益には含まれるが当期純利益には含まれない)。売買目的と混同しないこと。
  • 子会社・関連会社株式は「時価が下がっても帳簿価額を変えない(原価法)」が原則。ただし著しい下落で回復可能性がない場合は「強制評価減」で損失計上が必要。

定着クイズ

その他有価証券の期末評価について正しい記述はどれか。

満期保有目的の債券の評価方法として正しいものはどれか。

子会社株式の期末評価について正しいものはどれか。

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