特別保険料と特別保険料率とは|定義・公式とアクチュアリー試験の関連問題 | acpass年金数理・公式・未積立債務と特別保険料
ひとことで言うと
標準保険料が「これから積む分」なら、特別保険料は「足りない分を計画的に埋める分」。何年で埋めるかを決めれば、未積立債務をその期間の年金現価で割るだけで額が決まる。
共通トイモデルの拠出の内訳。未積立債務 2,410.09 を10年で償却する設定だと、年間の特別保険料は 263.05 で、拠出全体の 3.8 パーセントにあたる。償却期間を3年にすると 819.32 になり、上の帯だけが厚くなる。
数式で表すと
P特別=償却期間の年金現価U 未積立債務を償却するために標準保険料に上乗せする保険料。償却期間と償却方法を決めると、未積立債務を年金現価で割る形で率が決まる。
P特別=償却期間の年金現価U
年1回期初払いで n 年なら分母は a¨n
試験に出る性質
分母は償却期間の年金現価
年1回期初払いで n 年なら a¨n。期末払いの an
例で見る
<計算の前提> 共通トイモデル。未積立債務 U=2,410.09、予定利率 2.0 パーセント、年1回期初払い。確定年金現価率は a¨3=2.941561
つまずきポイント
- 期末払いの an を分母に使う。年1回期初払いなら a¨n
定着クイズ
Q1未積立債務 2,410.09 を予定利率 2.0 パーセント・年1回期初払いの10年で定額償却するときの年間特別保険料はどれか。a¨10=9.162237、a10=8.982585 とする。
Q2未積立債務 2,410.09、被保険者の給与総額 2,827、a¨10=9.162237 のとき、10年の元利均等償却による特別保険料率はどれか。給与総額は償却期間中一定とする。
Q3未積立債務が過不足なく償却されるように特別保険料を設定したとき、その特別保険料収入現価と未積立債務の関係として正しいものはどれか。
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。年12回期初払いなら
a¨n(12) を使う(2016年度 問題2(6)-02)。
・額で決める場合、分母は確定年金現価率。給与総額が動いても額は変わらない
・率で決める場合、分母は償却期間の給与現価。給与総額が動けば額も動く
2018年度 問題4(1) は同じ未積立債務に対して③で定額償却の額、④で元利均等償却の率を別々に問うており、前提として「償却期間中の被保険者の給与総額は変動しない」と明記している。この前提のもとでは両者は同じ額になる。
過不足なく償却するように設定したのだから、これは定義から出る。財政決算の剰余金
剰余金=F+(特別保険料収入現価)−V
がちょうどゼロになるのはこのためである。2018年度 問題4(3)-07 は翌期末の特別保険料収入現価を問うている。
実際に払い込むのは標準保険料と特別保険料の合計である。2017年度 問題2(2)-01 は制度発足時の保険料率をこの合計として出させている。
を使うと重く出る。
払込回数が増えると分母が変わる
年12回期初払いなら a¨n(12)。2016年度 問題2(6)-02 は月払いの特別保険料率をこの形で問うている。
過不足なく償却する設定なら収入現価は未積立債務に等しい
だから剰余金 =F+(特別保険料収入現価)−V がちょうどゼロになる。
期間を短くすると単年度は重く総額は軽い
3年なら 2,457.96、10年なら 2,630.50、20年なら 2,890.00。利息のぶんだけ差が付く。
拠出するのは標準と特別の合計
2017年度 問題2(2)-01 は制度発足時の保険料率を標準保険料率と特別保険料率の合計として出させている。
、
a¨5=4.807729 、
a¨10=9.162237 。
9.1622372,410.09=263.05(10年)
4.8077292,410.09=501.30(5年)、2.9415612,410.09=819.32(3年)
給与総額は 1,000×1+900×1.05+800×1.1025=2,827。
2,827×9.1622372,410.09=0.093048
すなわち 9.3048 パーセント。額に直すと 2,827×0.093048=263.05 で、(1)の10年と一致する。給与総額が変動しない前提だからである。
3年なら 819.32×3=2,457.96、10年なら 263.05×10=2,630.50、20年なら 144.50×20=2,890.00。期間を延ばすと単年度は軽くなるが総額は増える。
a10=8.982585 を使うと 268.31 になり、263.05 より重く出る。期初払いなら a¨ を使う。
で、10年なら 268.31 と 263.05 の差になる。
率と額を並べて比べる。率に給与総額を掛けて額に直してから比べる。償却期間を延ばせば負担が軽くなると読む。単年度は軽いが、利息のぶん総額は増える。