確定年金の現価率とは|定義・公式とアクチュアリー試験の関連問題 | acpass年金数理・公式・年金数理の基礎
ひとことで言うと
生き死ににかかわらず n 年ぶん払う年金。人数の表を使わないので、割引だけで値が決まる。未積立債務の償却額はここから出てくる。
期始払と期末払は支払回数が同じでも時点が1年ずれる。そのため現価は1プラス予定利率の倍だけ違い、償却額の設問ではここを取り違えると答えがまるごとずれる。
数式で表すと
a¨n=d1−vn,an=i1−vn,sn=i(1+i)n−1 期始払 a¨n=d1−vn
試験に出る性質
期始払と期末払は (1+i) 倍の関係にある
a¨n=(1+i)an
例で見る
<計算の前提> 予定利率 i=0.02、期間 n=10 年
v10=0.820348、(1.02)10=1.218994
つまずきポイント
- a¨n の分母を i にする。期始払の分母は d
定着クイズ
Q1期始払確定年金の現価率 a¨n の分母として正しいものはどれか。
Q2予定利率 2.0 パーセント、n=10 のとき a10 に最も近いものはどれか。
Q3未積立債務 1,000 を予定利率 2.0 パーセント、10年、毎年度期初払の元利均等償却で消却する。毎年の償却額に最も近いものはどれか。
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生死に関係なく一定期間支払う確定年金の現価率・終価率。年金給付を「n 年確定年金」で設計する制度や、一時金と年金の換算に用いる。
、期末払
an=i1−vn
終価 sn=i(1+i)n−1、s¨n=(1+i)sn
a¨n=(1+i)an
a¨n=an+1−vn
sn=(1+i)nan
(1) 有期の確定年金で支給する制度の給付現価
(2) 未積立債務の元利均等償却(`NEN059`)。償却額 =a¨m未積立債務 の形で必ず出る
(3) 一時金と年金の換算率
終身年金 a¨x は「l で重みづけした確定年金」とみなせる。逆に言えば、確定年金は残存確率をすべて1に置いた特別な場合である。
a¨∞∣=d1、a∞∣=i1。賦課方式(`NEN027`)や定常状態の議論で上限として顔を出す。
。支払回数は同じで時点が1年早いだけである。償却額はこの逆数で効くので、取り違えると本文の例で 109.14 と 111.33 に割れる。
a¨n=an+1−vn でも書ける
先頭に1回ぶん足して末尾の1回ぶんを引く、という読み方ができる。(1+i) 倍の関係と同じことだが、こちらは足し引きだけなので暗算の検算に向く。
終価は現価を (1+i)n 倍したもの
sn=(1+i)nan。現価と終価は同じ量を見る時点が違うだけである。選択肢に現価と終価が両方並ぶ設問では、桁がおよそ (1+i)n 倍違うので見分けられる。
n を無限に飛ばすと 1/d と 1/i になる
a¨∞∣=1/d、a∞∣=1/i。有限の n での値は必ずこれより小さいので、答えの上限のチェックに使える。予定利率2.0パーセントなら 51.0 と 50.0 が上限である。
確定年金は残存確率をすべて1に置いた終身年金である
a¨x=∑vttpx の tpx を1に置き換えると a¨n になる。したがって同じ n に対して a¨x:n≤a¨n が必ず成り立つ。
a10=0.021−0.820348=0.020.179652=8.98259
a¨10=0.0196080.179652=9.16224
検算:1.02×8.98259=9.16224 で一致する。
s10=0.021.218994−1=10.94972
検算:8.98259×1.218994=10.94972 で一致する。
(3) 未積立債務 1,000 を10年で元利均等償却する
毎年期初に払うなら 9.162241,000=109.14
毎年期末に払うなら 8.982591,000=111.33
差は (1+i) 倍ぶん。どちらで置くかは問題文の指定に従う。
である。
に戻すと、
で割った値が
倍だけ小さいことがすぐ見える。
終価と現価を取り違える。本文の例では 8.98259 と 10.94972 で、どちらも1桁の数と2桁の数なので桁を見れば区別できる。「いつの時点で評価した値か」を先に決めてから式を選ぶ。償却で期初払と期末払を取り違える。答えが (1+i) 倍ずれるだけなので、検算では捕まらず選択肢にも両方が並ぶ。問題文の「毎年度期初に」「毎年度末に」を必ず読む。