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年金数理・公式・財政決算と差損益
実際の脱退が予定と違ったことから生じる損益。脱退した人の責任準備金が解放される一方で給付を支払うので、その差が損益になる。中途脱退者に給付がない制度では解放分がまるごと益になる。
脱退により解放される責任準備金から、実際に支払った給付を引いた差が脱退差損益になる。給付が責任準備金より大きい制度では、脱退が増えるほど損が出る。
実際の脱退が予定と違ったことから生じる損益。予定より脱退が多ければ、責任準備金の解放額と実際の給付額の差が損益になる。
脱退差損益は解放された責任準備金と実際に支払った給付の差である。
予定より多く脱退すれば責任準備金が余分に解放され、その分だけ益(または損)が出る。
符号は制度設計で決まる
中途脱退者に給付がない制度では給付がゼロなので、解放された責任準備金がそのまま益になる。逆に脱退時の一時金が責任準備金より大きい制度では、脱退が増えるほど損が出る。「脱退が増えれば得」という思い込みは危ない。
人数のずれとして書いた形
被保険者数の予定と実際のずれとして書くと
脱退差損益は「解放された責任準備金 − 支払った給付」
予定より多く脱退すれば責任準備金が余分に解放され、その分と給付の差が損益になる。2022年度問題3(3)(ウ)はこの1行で解ける。
符号は制度設計で決まる
中途脱退者に給付がなければ解放分がまるごと益になるが、一時金が責任準備金より大きい制度では脱退が増えるほど損が出る。
人数のずれで書くと1人あたり責任準備金かける人数差の和になる
<計算の前提>
・NEN062 と同じ決算の設定(中途脱退者に給付はない)
・1人あたり責任準備金は 、
中途脱退者に給付を支払わない制度で、期末に1人あたり責任準備金 の被保険者が予定より10人多く中途脱退した。このとき脱退差損益に最も近いものはどれか。
脱退差損益の符号について、正しい記述はどれか。
被保険者数の予定と実際のずれによる責任準備金の差を と書くとき、括弧の第1項が表しているものはどれか。
関連問題は現在準備中です。
となる。 は実際の被保険者数、 は予定の被保険者数である。括弧の中の第1項は1人あたりの責任準備金なので、この式は「1人あたり責任準備金かける人数のずれ」を年齢ごとに足したものにすぎない。
年金受給権者の側でも起きる
支給期間中の死亡や、年金にかえて一時金を選択する行動も脱退の一種である。一時金の額が責任準備金と違えば、そこでも差損益が出る。
どの時点の責任準備金かに注意
解放される責任準備金は脱退した時点の責任準備金である。期末脱退の制度なら期末の責任準備金であって、期初の値ではない。
同じ人数でも脱退した年齢で額が変わる
加入年齢方式では1人あたり責任準備金が加入時ゼロから定年に向けて増えていくので、年齢ごとに分けて足す必要がある。
年金受給権者の一時金選択も脱退差になる
支給期間中に年金にかえて一時金を選択する行動も脱退の一種で、一時金の額が責任準備金と違えばそこで差損益が出る。
・期末に58歳の被保険者10人が予定外に中途脱退した
(1)このトイモデルでの脱退差損益
給付がゼロなので解放された責任準備金がそのまま益になる。
(益)
(2)給付がある制度だったら
仮に中途脱退者に1人あたり の一時金を支払う制度だったとすると
(損)
となり、同じ「予定より10人多く脱退した」でも符号が逆になる。
(3)59歳で脱退した場合
なので、10人が59歳で脱退すれば の益である。同じ人数でも脱退した年齢で額が2倍以上違う。年齢ごとに分けて足す理由がここにある。