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年金数理・公式・財政決算と差損益
在職被保険者・年金受給権者・将来加入見込者という区分ごとに、責任準備金と積立金が1年でどう動いたかを追い、差損益を区分別に割り付ける作業。大問の定番構造で、区分をまたぐ振替を落とすと数字が合わない。
在職被保険者分と年金受給権者分の間では、定年到達のたびに同じ額が符号を変えて振り替えられる。積立金は制度全体で1つなので、運用収益の差は区分に割り付けず独立の利源として立てる。
被保険者・年金受給権者・将来加入見込者という区分ごとに、責任準備金と積立金が1年間でどう動いたかを追い、差損益を区分別に分解する。大問の定番構造。
区分別の予定・実績差は責任準備金を区分ごとにロールフォワードして、実績と突き合わせる作業である。
区分は在職被保険者分・年金受給権者分(方式によっては将来加入見込者分)に分ける。それぞれについて
(1) 予定どおりならいくらになるはずか (2) 実際にいくらになったか (3) その差はどの利源によるものか
を順に埋める。
区分をまたぐ振替が必ずある
定年に到達した被保険者は、その瞬間に在職被保険者分から年金受給権者分へ移る。移る額は同じ金額で符号だけが逆なので、片方の区分だけを見ると数字が合わない。ここが最大の落とし穴である。
予定の変動額の作り方
在職被保険者分なら「期初の責任準備金に予定利息をつけ、期初に払い込まれた標準保険料の元利を足し、定年到達者が持ち出す分を引く」である。年金受給権者分なら「期初の責任準備金から期初に支払った給付を引いて予定利息をつけ、定年到達者が持ち込む分を足す」になる。
積立金は区分に分かれない
責任準備金は区分ごとに定義できるが、積立金は制度全体で1つである。だから運用収益の予定と実績の差は、区分に割り付けずに独立の利源として立てるのが普通である。
定常状態なら区分ごとに元の値へ戻る
計算基礎率どおりに推移していれば、在職被保険者分も年金受給権者分も1年後に同じ値へ戻る。戻らなければどこかの振替を落としているので、検算に使える。
区分別のロールフォワードは在職被保険者分と年金受給権者分に分けて行う
それぞれについて「予定ならいくらか」「実際はいくらか」「差はどの利源か」を順に埋める。2019年度問題3(2)・2025年度問題3(3)がこの構造である。
定年到達で区分をまたぐ振替が必ず起きる
同じ額が在職被保険者分では引かれ、年金受給権者分では足される。片方の区分だけを見ると数字が合わない。
積立金は区分に分かれない
責任準備金は区分ごとに定義できるが積立金は制度全体で1つである。運用収益の予定と実績の差は区分に割り付けず、独立の利源として立てる。
定常状態なら区分ごとに元の値へ戻る
計算基礎率どおりに推移していれば在職被保険者分も年金受給権者分も1年後に同じ値になる。戻らなければ振替を落としている。
将来加入見込者分を持つ方式かどうかを先に確認する
開放基金方式や開放型総合保険料方式は将来加入見込者分を区分として持つ。加入年齢方式や単位積立方式は持たないので、区分は2つで足りる。
<計算の前提>
・NEN062 と同じ決算の設定
・区分別の期初責任準備金は 在職被保険者分 、年金受給権者分
期初の在職被保険者分の責任準備金が 、期初に払い込まれた標準保険料が 、予定利率が パーセントである。期末に定年到達者が年金受給権者分へ を持ち出すとき、予定どおりに推移した場合の期末の在職被保険者分の責任準備金に最も近いものはどれか。
責任準備金を在職被保険者分と年金受給権者分に分けてロールフォワードするとき、定年到達に伴う振替の扱いとして正しい記述はどれか。
区分別の予定・実績差を分析するときの積立金の扱いとして、正しい記述はどれか。
関連問題は現在準備中です。
・標準保険料 と給付 はどちらも期初、定年到達は期末
・期末に700人が定年到達し、1人あたり の年金現価を持ち出す
(1)在職被保険者分のロールフォワード(予定)
ぴったり元の値に戻る。定常状態だからである。
(2)年金受給権者分のロールフォワード(予定)
こちらも戻る。振替額 が両方に同じ額で符号だけ逆に現れている。
(3)実績との差を区分に割り付ける
・在職被保険者分:脱退差 と新規加入差 が両方ここに出るので
・年金受給権者分:給付も受給者数も予定どおりなので
・運用収益の差:区分に割り付けず独立に
合計は で、当年度剰余金と一致する。
(4)振替を落とすとどうなるか
在職被保険者分から を引き忘れると期末が になり、予定の責任準備金が実際の約2倍になる。区分別の設問で桁が合わないときは、まず振替を疑う。