読み込み中…
読み込み中…
会計・公式・負債・純資産・企業結合
株式を出して払込みを受けたとき、増えた払込資本のうちいくらを資本金にし、いくらを準備金や剰余金として残すかを決める規律です。会社法は「半分以上を資本金に」とだけ定めているので、下限どおりに組み入れると決めた時点で、資本金と資本準備金の額は増加すべき払込資本の額だけから一意に決まります。
払込みまたは給付を受けて増加する払込資本を、資本金として計上する額と、資本金に組み入れずに資本準備金またはその他資本剰余金として積む額とに配分する規律。会社法は組入額の下限を増加すべき払込資本の 分の と定めるので、下限どおりに組み入れると決めた時点で三者の金額は増加すべき払込資本の額だけから一意に決まる。増加すべき払込資本の額そのものを算定する手順(取得原価やのれんの決定、社債と新株予約権の帳簿価額の振替額)は扱わない。
【設問はいつも2段になっている】 本試験の設問は、第1段が「増加すべき払込資本の額はいくらか」、第2段が「その額をどう配分するか」の2段です。本概念が扱うのは第2段だけで、取得原価やのれんの決定、社債や新株予約権の帳簿価額の振替額といった第1段の算定は別概念の担当です。設問文の「会社法に定める最低限度額を資本金に組み入れる」「増加すべき資本の 分の を資本金とする」という指定が、第2段に入った合図になります。
【配分の規律】 会社法は、払込みまたは給付を受けて増加する払込資本のうち を超えない額は資本金として計上しないことができると定めています。したがって 資本金組入額
4年度6設問・合計7.0点で出題されている
2016年度に2設問、2020年度・2025年度に各1設問、2023年度に2設問が出ている。1設問あたり1.0点が5つ、2.0点が1つで、配点は小さいが毎年のように顔を出す。
入口は3つあり、配分の規律は同じ
新株予約権の行使(2016年度・2025年度)、新株予約権付社債の権利行使(2020年度)、株式交換と株式移転(2023年度)の3つが入口である。違うのは増加すべき払込資本の額をどう作るかだけで、その額を配分する規律は共通している。
資本金側と準備金側の両方が問われている
2016年度は(ア)で資本金、(イ)で資本準備金を続けて問い、2020年度は株式払込剰余金、2025年度は資本準備金、2023年度はその他資本剰余金を問うている。資本金だけを出せる状態では半分の設問に答えられない。
組織再編の2設問は同じ計算を株式交換と株式移転で並べている
2023年度の問題5(3)は(ア)が株式交換、(イ)が株式移転で、どちらも増加すべき資本の 分の を資本金とした残額を答えさせる。手続きの名前は違うが、配分の一手は同一である。
期首の資本金が 万円、資本準備金が 万円の会社が、新株予約権の行使を受けて株式を交付したとします。行使に伴う払込金額が 万円、行使された新株予約権の帳簿価額が 万円で、会社法に定める最低限度額を資本金に組み入れるとします。
増加すべき払込資本は
新株予約権の行使を受けて株式を交付した。行使に伴う払込金額は 万円、行使された新株予約権の帳簿価額は 万円である。会社法に定める最低限度額を資本金に組み入れるとき、資本準備金として計上する額はどれか。
増加すべき払込資本のうち、資本金に組み入れなかった額の取扱いとして正しいものはどれか。
株式交換で完全親会社が増加すべき株主資本を計上するとき、設問文にある「増加すべき資本の 分の を資本金とする」という指定について正しいものはどれか。
【新株予約権を行使したときの分母】 新株予約権が行使されて株式を交付するとき、増加すべき払込資本は、行使に伴う払込金額と、行使された新株予約権の帳簿価額の合計です。新株予約権は行使されると純資産の部から払込資本へ振り替わるので、払込金額だけを分母にすると資本金も資本準備金も過小になります。新株予約権付社債で社債と引換えに払い込む形のときは、払込金額に代わって行使部分の社債の帳簿価額が分母に入ります。
【資本金としない額の行き先は場面で違う】 払込みや給付を受ける場面、すなわち募集株式の発行や新株予約権の行使では、資本金としない額は資本準備金として計上します。株式払込剰余金という呼び方をするのもこの場面です。 これに対して株式交換や株式移転のような組織再編では、増加すべき株主資本の内訳を完全親会社が定めることができ、 という水準が法律上の下限として効いているわけではありません。設問に現れる「増加すべき資本の 分の を資本金とする」は問題文が置いた前提で、残額の行き先も資本準備金かその他資本剰余金かを親会社が定めます。本試験はこの場面でその他資本剰余金の額を答えさせています。
ここで払込金額 万円だけを分母にして資本金を 万円とすると、行使された新株予約権の帳簿価額 万円が純資産のどこにも行き場を失います。期首残高に足す一手も落としやすく、当期の増加額 万円をそのまま期末の資本金として答える誤りが起きます。