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年金数理・公式・キャッシュバランス制度
運用が上振れれば利差益、利息付与率が上振れれば利息付与差損。CB制度ではこの2つが同時に出る。相殺されそうに見えるが、掛ける相手が積立金と仮想勘定残高で別物なので、残るのはその差だけである。
利回りも利息付与率もそろって1.0パーセント上振れたときの損益。益と損がほぼ同じ大きさで出るが、掛ける相手が積立金と仮想勘定残高で903.93だけ違うので、その1パーセントにあたる9.04が剰余として残る。
利息付与率や給付利率の実績が見込みと違ったことから生じる損益。給付額自体が指標に連動して動くため、通常の利差損益とは相殺の仕方が異なる。
CB制度では、通常の利差損益に加えて、利息付与率と給付利率の実績が見込みと違うことから生じる差損益が発生する。
2つの差を分けて数える
① 利差=積立金の運用実績が予定利率と違ったことによる損益(資産の側)
② 利息付与差=利息付与率の実績が予定と違ったことによる損益(負債の側)
①は運用がよければ益、②は付与率が高ければ給付が増えるので損になる。符号が逆であることが要点である。
基礎が違うので完全には打ち消し合わない
①の基礎は積立金(+当年度の保険料)、②の基礎は仮想個人別勘定残高の合計である。この2つは一致しない。したがって利息付与率を運用実績にそろえても、差損益はゼロにならず、基礎の差に利回りの上振れを掛けた分だけ残る。
符号が逆の2つが同時に出る
運用の上振れは剰余、利息付与率の上振れは給付が増えるので不足。CB制度ではこの2つが必ず並ぶ。
基礎が違うので相殺しきらない
利差の基礎は積立金+保険料 、利息付与差の基礎は仮想勘定残高合計 。差は 。
残るのは基礎の差に上振れ幅を掛けた分
<計算の前提> NEN083 のCB制度の定常状態。期初の積立金は 、その年度の保険料収入は 。仮想個人別勘定の残高合計(持分付与後)は
期初の積立金 ・当年度の保険料収入 ・仮想個人別勘定の残高合計 の制度で、予定利率も利息付与率も パーセントのところ、実績はともに パーセントであった。利差と利息付与差を合わせた損益はどれか。
キャッシュバランス制度で利息付与率の実績が予定を上回ったときに生じる損益の向きとして、正しいものはどれか。
「利息付与率を実際の運用実績に完全に連動させれば、キャッシュバランス制度の利差損益はゼロになる」という主張の評価として、正しいものはどれか。
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各要因の損益を足した値は、「実績で計算した積立金と、予定どおりなら到達したはずの積立金の差」に一致する。要因分解が正しいかはこの突合で確かめる。
どこで問われるか
2018年度 問題4(3) は、運用利回り・昇給・脱退・利息付与率がすべて予定と異なった設定で、-01 で利差、-04 で利息付与差をそれぞれ単独に問うている。要因ごとに切り出して答えさせる形が定番である。
利差リスクは小さくなるが消えない
利息付与率を運用実績に完全連動させても、積立金と仮想勘定残高が一致しないかぎり損益は残る。
要因は単独で問われる
2018年度 問題4(3) は -01 で利差、-04 で利息付与差をそれぞれ単独に答えさせている。合計だけ出しても点にならない。
(1)利差(資産の側)
運用の対象は期初の積立金に当年度の保険料を加えた額である。
上振れなので剰余。
(2)利息付与差(負債の側)
利息付与率が上がると加入者の残高すなわち給付債務が増えるので不足。
(3)差引
(剰余)
(4)別の道で検算する
2つの基礎の差は
その パーセントは で、(3)に一致する。要因ごとに引き算した道と、基礎の差から一気に出した道が同じ数に着く。どちらか一方の基礎を取り違えていれば、この2本目は合わない。
(5)読み取れること
利息付与率を運用実績に完全に連動させても、損益はゼロにならない。残るのは「積立金と仮想勘定残高合計の差」に利回りの上振れを掛けた分だけである。CB制度は利差リスクを小さくするが、消しはしない。