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シャープ比・ジェンセンのα

知識マップ

投資理論公式

ひとことで言うと

シャープ比はリスク 1 単位あたりの超過収益(高いほど効率よくリターンを稼いでいる)。ジェンセンのα は CAPM の SML からの乖離(正なら割安)。どちらも運用パフォーマンスの評価指標。

横軸β・縦軸期待収益率の証券市場線(SML)。傾きは市場リスクプレミアム。市場ポートフォリオがβ=1の点に位置する。βE[R]r_f0.00.51.01.52.02%4%6%8%10%12%SML市場ポートフォリオα>0

SML 上方の点はジェンセンのα > 0(割安)、SML 下方はα < 0(割高)。シャープ比は縦軸の超過収益率を横軸の標準偏差で割った値で、資本市場線の傾きに対応する。

数式で表すと

S=E[R]rfσ,α=E[Ri][rf+βi(E[RM]rf)]S = \frac{E[R] - r_f}{\sigma}, \quad \alpha = E[R_i] - [r_f + \beta_i(E[R_M]-r_f)]

シャープ比 = (E[R]−rₓ)/σ(リスク1単位あたりの超過収益)。ジェンセンのα = 実際収益率 − CAPMによる予測収益率(SMLからの乖離)。

シャープ比(S)とジェンセンのα(α)は次のように定義される。 S=E[RP]rfσPS = \frac{E[R_P] - r_f}{\sigma_P}(超過収益率 ÷ 標準偏差) αi=E[Ri][rf+βi(E[RM]rf)]\alpha_i = E[R_i] - [r_f + \beta_i(E[R_M] - r_f)](実際の期待収益率 − CAPM 予測値) シャープ比は「リスク 1 単位あたり何%の超過収益を稼いでいるか」を測る。接点ポートフォリオのシャープ比は、すべての効率的ポートフォリオの中で最大。 ジェンセンのα は SML からの垂直距離。α > 0 は SML 上方(同じ β でより高い収益率)で割安、α < 0 は SML 下方で割高。α = 0 は CAPM と整合的(適正価格)。

試験に出る性質

シャープ比の比較は同一資産クラスで行う

異なる資産クラス(株式と債券など)ではシャープ比の水準が異なるため、単純比較は意味が薄い。同一カテゴリの運用ファンド同士の比較に使う。

トレイナー比はβ単位のシャープ比

トレイナー比 =(E[RP]rf)/βP= (E[R_P]-r_f)/\beta_P。分散投資済みのポートフォリオの評価には β 基準のトレイナー比も使う。

ジェンセンのα > 0 は SML 上方(割安)

CAPM が成立する均衡状態では α = 0 のはず。α ≠ 0 はモデルの不整合か市場の非効率性(割安・割高)を示唆する。

例で見る

rf=1%r_f=1\%E[RP]=10%E[R_P]=10\%σP=18%\sigma_P=18\% のポートフォリオのシャープ比 =(10%1%)/18%=0.50= (10\%-1\%)/18\% = 0.50。同ポートフォリオの β=1.2、E[RM]=7%E[R_M]=7\% のとき CAPM 予測値 =1%+1.2×6%=8.2%= 1\%+1.2 \times 6\% = 8.2\%。ジェンセンのα =10%8.2%=+1.8%= 10\% - 8.2\% = +1.8\%(割安)。

つまずきポイント

  • シャープ比が高くても絶対リターンが低い場合がある。シャープ比はリスク調整後の効率性の指標であり、絶対的なリターンの大きさとは別の概念。
  • ジェンセンのα の計算で、CAPM の予測値(rf+β(E[RM]rf)r_f + \beta(E[R_M]-r_f))を「rf+βE[RM]r_f + \beta \cdot E[R_M]」と間違えない。プレミアム部分(E[RM]rfE[R_M]-r_f)に β をかける。

定着クイズ

期待収益率 9%9\%、標準偏差 18%18\%rf=3%r_f=3\% のポートフォリオのシャープ比はいくらか。

ジェンセンのα > 0 は何を意味するか。

シャープ比とジェンセンのαの使い分けについて最も適切な説明はどれか。

関連:#R008#R010

この用語を扱う問題(0