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年金数理・公式・財政再計算と制度変更
年金制度を新しく始めること。発足時に積立金がゼロなのに、過去の勤務期間を給付に通算すると、その分の責任準備金がそのまま未積立債務として立ち上がる。
発足時の積立金はどちらの場合もゼロである。違いは責任準備金の高さで、過去勤務期間を通算した場合だけ、その高さがそのまま未積立債務になる。
制度発足の設問で決め手になるのは「過去の勤務期間をどこまで給付に通算するか」の1点である。
通算するなら未積立債務が立つ
発足時点の在職者に過去勤務期間を通算すると、その人たちには既に発生した債務がある。積立金はゼロなので
発足時の未積立債務は責任準備金そのものに等しい
積立金がゼロなので
<計算の前提>
・トイモデルと同じ在職者構成( 歳 人・ 歳 人・ 歳
積立金ゼロで制度を発足させ、在職者の過去勤務期間を給付に通算した。発足時の未積立債務はどれに等しいか。
制度発足時に未積立債務が発生するかどうかを決めるものとして、正しいものはどれか。
制度発足直後の年金制度について、正しい記述はどれか。
関連問題は現在準備中です。
制度を新しく始めるときの給付現価と過去勤務債務。発足時点で既に定年を迎えている者や勤務期間のある者をどう扱うかで初期の未積立債務が決まる。
となり、責任準備金がそのまま未積立債務になる。これを特別保険料で償却していくのが発足直後の姿である。
通算しないなら未積立債務はゼロ
将来期間だけを給付の対象にすれば、発足時点で発生している債務は無いので 、 である。発足時に必ず未積立債務が出るわけではない。
発足時に既に定年を過ぎている者の扱い
発足時点で既に退職している者にも給付するかどうかで給付現価が大きく変わる。この人たちには保険料を払う期間がまったく無いので、通算すれば全額が未積立債務になる。前提文の「発足時に既に退職している者への給付は行わない」という1行を必ず読む。
発足直後は定常状態ではない
発足時の年齢構成は定常人口とは限らず、年金受給権者もいない。定常状態を前提にした式(極限方程式など)をそのまま当てられないのが発足問題の難しさである。
未積立債務が立つかどうかは過去勤務期間を通算するかで決まる
将来期間だけを給付対象にすれば発足時の責任準備金はゼロで、未積立債務も出ない。発足したから必ず債務が出るわけではない。
発足時に既に退職している者を通算すると全額が未積立債務になる
その人たちには保険料を払う期間が無いので、給付現価がそのまま債務として立つ。2017年度問題2(2)①はこの扱いを含む制度発足時の保険料率(標準保険料率と特別保険料率の合計)を問うている。
発足直後は定常状態ではないので極限方程式が使えない
年齢構成が定常人口と違い、年金受給権者もいない。2020年度問題2(2)①は個人平準保険料方式で 年度の保険料総額を年齢別に積み上げさせており、答は である。
・発足時点で年金受給権者はいない
・発足時の積立金は
・財政方式は加入年齢方式(加入年齢 歳)で
(1)過去勤務期間を通算する場合
在職者分の責任準備金は
である。積立金がゼロなので未積立債務も同額になる。
(2)5年の元利均等償却
なので特別保険料は
で、標準保険料総額 の パーセントにあたる額を5年間追加で払うことになる。
(3)通算しない場合
将来期間だけを給付の対象にすれば なので未積立債務はゼロで、特別保険料も要らない。同じ制度を同じ日に発足させても、通算の1行だけで負担がこれだけ変わる。