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年金数理・公式・標準保険料と責任準備金
給付現価を「これから積む勤続に対応する分」と「もう積んだ勤続に対応する分」に割る考え方。開放基金方式の標準保険料は前者から、責任準備金は後者から出る。
加入期間比例の給付現価は、現在時点で過去期間分と将来期間分に按分できる。開放基金方式の責任準備金は過去期間分そのもの。
給付額が加入期間に比例する制度では、定年時に受け取る給付のうち、どこまでが今日までの勤続で稼いだ分かを切り分けられる。
給付現価は加入期間で2つに割れる
。按分は「経過した加入年数 ÷ 加入から定年までの加入年数」で行う。按分の定義は問題文に明示されるのが通例で、2019年度問題1(8)は算式を書き下している。
開放基金方式の責任準備金は過去期間分そのもの
将来期間分を標準保険料でまかなう方式なので、
<計算の前提>
・加入57歳・定年60歳(在職3年)・ は 2.0 パーセント
・給付は「加入年数 × 1」の年金額を、定年時から生存を条件に支払う終身年金
・残存数は 、
開放基金方式における在職中の被保険者の責任準備金にあたるものはどれか。
加入57歳・定年60歳の制度で、58歳の被保険者の加入期間比例の給付現価が 22.4273 であるとき、過去期間分に最も近いものはどれか。
将来期間分と過去期間分の按分の基準として正しいものはどれか。
関連問題は現在準備中です。
給付現価を、これから加入期間を積む部分(将来期間分)とすでに積んだ部分(過去期間分)に分ける考え方。開放基金方式・到達年齢方式の保険料と未積立債務はこの分解から出る。
・:将来期間分(これから積む加入期間に対応する給付の現価) ・:過去期間分(すでに経過した加入期間に対応する給付の現価)
按分は加入年数の比で行う
歳の被保険者について、加入からの経過年数を 、加入から定年までの年数を とすると
となる。按分の定義は問題文で明示されるのが通例で、2019年度問題1(8)は「脱退時の給付額 × 加入時から当該時点までの加入年数 ÷ 加入時から脱退時までの加入年数」と書き下している。勝手に均等按分しない。
何のための分解か
開放基金方式は、将来期間分だけを標準保険料でまかなう方式である。したがって
・標準保険料率 = 将来期間分の給付現価 ÷ 給与現価 ・責任準備金 = 過去期間分の給付現価
となる。 に代入すると、 なので確かに一致する。加入年齢方式のように「加入年齢時点で収支相等」を課す方式では、この分解を経由せずに を直接計算する。分解が要るのは開放基金方式・到達年齢方式・単位積立方式である。
大問の後半ブロックがまるごとこの分解に充てられる
2016年度問題3は、加入年齢方式で標準保険料を定式化したあと、財政方式を開放基金方式に変えるとして ・ を計算基数で書かせ(ブロック5・6、各3点)、最後に「予定脱退率が上昇すると責任準備金はどうなるか」を選ばせる。分解だけで終わらず、比較静学まで一続きで問う。
10年で独立に問われたのは1回だけ
この論点を単独で問うた行は2016年度問題3の2ブロック(計6点)しかない。ただし開放基金方式・到達年齢方式(U04)の理解に不可欠なので、出題頻度より前提としての重みが大きい概念である。
<諸数値>
・、
58歳の被保険者は、すでに1年加入していて、あと2年で定年に達する。定年まで在職すれば年金額は3である。
按分の分母は加入から定年までの3年、分子は経過した1年だから
和が元の 22.4273 に戻ることを確かめておく。開放基金方式を採るなら、この 7.4758 がそのまま58歳の責任準備金になる。
注意:この 7.4758 は NEN043 で求めた加入年齢方式の とは別物である。同じ制度・同じ年齢でも、財政方式が違えば責任準備金は違う(ここでは給付設計も加入期間比例に変えている)。