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年金数理・公式・財政再計算と制度変更
定年年齢を延ばしたり縮めたりすること。加入期間と支給期間が同時に動くので、給付現価と人数現価の両方が変わる。分子と分母が逆向きに動くため、保険料は大きく振れる。
定年を1歳延ばすと保険料を払う期間が伸び、年金を受け取る人が減る。分母が増えて分子が減るので標準保険料は必ず下がる。
定年年齢を延長・短縮したときの給付現価・給与現価・標準保険料率の変化。加入期間と支給期間が同時に動くため、両方向の効果を分けて評価する。
定年年齢 を1歳延ばすと、次の3つが同時に起こる。
(1) 保険料の払込期間が1年伸びるので人数現価 が増える
(2) 年金の支給開始が1年後ろ倒しになるので給付現価 が減る
(3) 定年に到達する人が減る(1年ぶん多く脱退にさらされる)ので給付現価 がさらに減る
定年年齢の延長は標準保険料を必ず下げる
人数現価 が増え、給付現価 が減るので は下がる。トイモデルでは定年 で
<計算の前提>
・トイモデルの定年年齢を 歳から 歳へ延長する
・ 歳到達者は
中途脱退者に給付の無い制度で定年年齢を1歳延長した。標準保険料の変化として正しいものはどれか。
定年年齢の延長で給付現価が減る理由として、正しい組合せはどれか。
定年を 歳から 歳へ延ばすと標準保険料が から に下がる制度で、保険料を元に戻すために必要な年金額に最も近いものはどれか。
関連問題は現在準備中です。
標準保険料は なので、分子が下がり分母が上がる。したがって延長すれば保険料は必ず下がる。
(3) を落とさない
「支給開始が後ろ倒しになるから安くなる」とだけ覚えると桁を外す。中途脱退者に給付が無い制度では、定年到達者そのものが減る効果のほうが大きいことがある。トイモデルでは定年到達者が 人から 人へ パーセント減る。
本試験は「保険料を変えない」形で問う
延長するだけなら保険料が下がって終わりなので、本試験は年金額を同時に引き上げて保険料を元に戻す形にしてくる。求めるのは引上げ額であって保険料ではない。
短縮は逆向きだが対称ではない
定年を縮めれば払込期間が短くなり支給期間が伸びるので保険料は上がる。ただし脱退にさらされる期間も短くなるので、増加率は延長時の減少率の裏返しにはならない。
給付現価が減る理由は2つあり、定年到達者の減少のほうが大きいことがある
支給開始が後ろ倒しになる効果に加えて、1年ぶん多く脱退にさらされるので定年到達者そのものが減る。トイモデルでは 人で パーセント減った。
本試験は保険料を不変に保つ年金額を問う
2024年度問題1(5)は定年 で年金額に加える額を、2024年度問題2(4)(イ)は定年5年延長時の保険料合計額を問うている。延長そのものの効果を単独で問う設問は少ない。
短縮の効果は延長の裏返しにはならない
縮めれば払込期間が短くなり支給期間が伸びるので保険料は上がるが、脱退にさらされる期間も短くなる。2022年度問題3(2)(ウ)は定年引上げと支給期間短縮を同時に行った場合を問うている。
・年金は 歳から年金額 の終身年金()
・予定利率は パーセントのまま
(1)給付現価と人数現価
(2)標準保険料
で、延長前の から パーセント下がる。
(3)保険料を元に戻す年金額
年金額を にすれば なので
である。年金額を 48.6 パーセント引き上げて、はじめて保険料が元に戻る。
(4)本試験の形
2024年度問題1(5)は同じ問いを定年 で出しており、年金額 万円に加える額 について 円(選択肢はEの )となる。