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損保数理・用語・保険料算出原理・効用理論
保険会社が受け取った保険料に対して、実際のクレーム総額(+費用)がそれを上回ってしまう確率をどう評価するか。正規近似などを使って「その期間の収支が赤字になる確率」を数値化する。
クレーム総額Sの分布(正規近似)のうち、収入保険料に対応する損益分岐点cを超える右側の面積(網掛け部分)が収支赤字確率にあたる。
クレーム総額 (費用も含めた支出総額として扱うこともある)に対し、収入保険料に対応する損益分岐点を とすると、収支赤字確率は で定義される。 の分布が複雑な場合や近似的に評価したい場合は、中心極限定理に基づく正規近似を用いて
独立時の年間収支赤字確率の計算(正規近似)
複数の独立なリスクを合算したクレーム総額は、独立性を用いて・を正しく合算すれば、正規近似により損益分岐点を超える確率(収支赤字確率)を計算できる(2019年度問題3)。
クレーム総額Sの期待値が900、標準偏差(正規近似)が100であるとき、収入保険料に対応する損益分岐点cが1100であるとする。標準化すると
クレーム総額Sの期待値が900、標準偏差(正規近似)が100であるとき、収入保険料に対応する損益分岐点cが1100であるとする。収支赤字確率に最も近いものはどれか。
収支赤字確率を正規近似で評価するために、最低限必要な情報はどれか。
他の条件を一定として、収入保険料に対応する損益分岐点cを引き上げると、収支赤字確率はどうなるか。
収入保険料に対してクレーム総額(および費用)が上回り、期間の収支が赤字となる確率。クレーム総額の分布や正規近似を用いて評価し、必要利潤率の検討などに使う。
と計算する(:標準正規分布の分布関数)。独立な複数のリスク(契約者・部門など)を合算する場合は、・ をそれぞれの和として求めてから代入する。この考え方は、後に学ぶ破産理論・リスク理論(S054以降)における「単一期間版」の破産確率評価に相当する。
となり、収支赤字確率はおよそ2.3%と評価される。