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モデリング・用語・時系列
差分は『隣の時点との差をとる』操作 ですが、その正体はバックシフト演算子 (1時点前を指す )を使った という代数演算です。多項式のように と展開でき、2回差分や季節差分 も同じ規則で機械的に書き下せます。
への差分。1回差分
差分とは、隣り合う時点の差をとる操作で、1階差分は と定義します。直感的には『水準』を捨てて『変化量』を見る操作で、トレンドの除去・定常化に使われます(
1階差分の定義
。1階差分
バックシフト演算子 を使った1階差分の表現は?
2階差分 を展開すると?
の1階差分は?
隣接時点の差をとる操作 。トレンドの除去・定常化に使う。
鍵になるのがバックシフト演算子(ラグ演算子) です。 は系列を1時点だけ過去にずらす演算子で、 と定義します。これを使うと1階差分は つまり と、演算子の引き算で書けます。ここが強力なところで、 をあたかも という多項式のように扱って展開・累乗できるのです。たとえば2階差分は を2回かけるので と、二項展開そのままに係数 が出てきます。同様に季節差分は周期 だけ過去との差なので を使って と書けます(月次データの年差分なら )。 と は別物で、前者は『差分を2回』、後者は『1回だけ 時点離れた差分』である点に注意してください。
演算子の言葉は ARIMA モデルの表現にも直結します。AR 部分は 、MA 部分は 、差分は と、すべて の多項式の積で書けるため、モデル全体がコンパクトに表せます。具体例で確かめましょう。 のとき1階差分は で、トレンドが消えてほぼフラットになります。2階差分は差分の差分なので となり、かえって変動が大きくなる——つまり1回差分で十分だったことが見て取れます。バックシフトの確認として 、 となり、定義どおり1階差分の最後の値に一致します。
バックシフト演算子
、。これを使うと と演算子で書け、多項式のように扱える。
2階差分
。二項展開で係数 。差分を2回かける操作。
季節差分
。周期 だけ前との差。 とは別物(1回だけ 離れた差)。
ARIMA表現に直結
AR・MA・差分すべて の多項式の積で書ける。モデル全体を などコンパクトに表現できる。
2階差分 (変動がかえって大きく、1回で十分だったと分かる=過差分)。
バックシフト確認: 、 で1階差分の最後の値に一致。