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条件付き期待値

知識マップ

確率用語

ひとことで言うと

「Yの値が分かったという前提のもとで計算した、Xの平均値」です。条件によってXの平均が変わるので、Yの値ごとに別々の平均が決まります。

Yの値ごとに条件付き期待値E[X|Y=y]が異なる高さの点として決まる図。各点をYの重みで平均すると全体のE[X]になるYの値ごとにXの平均(条件付き期待値)が変わるE[X|Y=1]E[X|Y=2]E[X|Y=3]Y=1重み 0.25Y=2重み 0.45Y=3重み 0.3これを平均した値がE[X]E[X|Y]

Yの各値ごとに、Xの条件付き期待値 E[XY=y]E[X\mid Y=y] が異なる高さの点として決まる。点線は、それらをYの分布で平均した全体の期待値 E[X]E[X]

数式で表すと

E[XY=y]=xfXY(xy)dxE[X\mid Y=y]=\int x\,f_{X\mid Y}(x\mid y)\,dx

Y=yY=y を与えた下での XX の期待値 E[XY=y]E[X\mid Y=y]。繰り返し期待値の構成要素。

E[XY=y]E[X\mid Y=y] は「Y=yY=y と分かった世界の中での XX の平均」で、連続なら E[XY=y]=xfXY(xy)dxE[X\mid Y=y]=\int x\,f_{X\mid Y}(x\mid y)\,dx と、条件付き密度 fXYf_{X\mid Y} で重みづけた平均として定義されます(離散なら積分が和に変わるだけ)。普通の期待値との違いは、Yの値で絞り込んだ後の平均だという点です。 ここで大切なのが、yy を具体的な値に固定すれば E[XY=y]E[X\mid Y=y] はただの数値ですが、yy を動かすと「Yの関数」になることです。Yをまだ観測していない状態で yy を変数のまま残したものを E[XY]E[X\mid Y] と書き、これは YY の値で決まる確率変数になります。この“確率変数としての条件付き期待値”が、次の繰り返し期待値(全期待値の法則)の主役です。 アクチュアリーの文脈では「契約者のリスク層 Y が分かれば、その層での平均クレーム額 E[XY]E[X\mid Y] が決まる」といった形で使い、層ごとの平均を全体に集計する土台になります。

試験に出る性質

定義

E[XY=y]=xfXY(xy)dxE[X\mid Y=y]=\int x\,f_{X\mid Y}(x\mid y)\,dxY=yY=y で絞った世界でのXの平均。

値を固定すれば数値、変数なら確率変数

E[XY=y]E[X\mid Y=y] は数値だが、E[XY]E[X\mid Y]YY の関数=確率変数。

独立なら定数

XXYY が独立なら E[XY=y]=E[X]E[X\mid Y=y]=E[X](Yの情報が効かない)。

線形性

E[aX+bZY]=aE[XY]+bE[ZY]E[aX+bZ\mid Y]=aE[X\mid Y]+bE[Z\mid Y]。条件付きでも期待値の線形性は成り立つ。

繰り返し期待値の素材

E[XY]E[X\mid Y] をYで平均すると全体の期待値に戻る:E[X]=E[E[XY]]E[X]=E\big[E[X\mid Y]\big]

例で見る

サイコロを振り、出た目 YY の回数だけコインを投げて表の枚数を XX とする。Y=yY=y なら表の枚数は B(y,0.5)B(y,0.5) なので E[XY=y]=0.5yE[X\mid Y=y]=0.5\,y。 例えば Y=4Y=4 なら E[XY=4]=2E[X\mid Y=4]=2 枚。Yの値ごとにXの平均が変わる。

つまずきポイント

  • E[XY=y]E[X\mid Y=y](数値)と E[XY]E[X\mid Y](Yの関数=確率変数)を区別しない
  • 条件付き期待値を普通の期待値 E[X]E[X] と同じだと思い込む(独立のときだけ一致)
  • 条件付き“密度” fXYf_{X\mid Y} ではなく同時密度で平均してしまう

定着クイズ

E[XY=y]E[X\mid Y=y] が表すものは?

E[XY]E[X\mid Y](yを固定しない形)の性質は?

XとYが独立のとき E[XY=y]E[X\mid Y=y] は?

この用語を扱う問題(2

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