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年金数理・公式・財政再計算と制度変更
年金額や給付水準を引き上げること。過去の勤務期間に対応する分の増加は責任準備金の増加になるので、剰余金がその増加分を賄える範囲までしか改善できない。
給付を一律に引き上げると責任準備金は同じ倍率で伸びる。伸びしろは剰余金の高さぶんしかないので、改善率の上限は剰余金を責任準備金で割った値になる。
給付水準を引き上げたときの給付現価・保険料の増加。剰余金を原資に何割まで改善できるかを逆算させる設問が定番。
給付改善の設問は「剰余金でどこまで改善できるか」と「改善したあと定常状態に戻すには何が要るか」の2つに分かれる。
(型1)剰余金を原資にした改善率の上限
給付を一律 倍にすると、給付現価 も人数現価とのバランスも同じ倍率で動くので、責任準備金 がちょうど同じ倍率になる。増加額は である。これを剰余金
一律の給付改善では責任準備金が改善率と同じ倍率で増える
・・
<計算の前提>
・トイモデルの 年度末(、
責任準備金が 、剰余金が の制度で、給付を一律 倍に改善する。剰余金の範囲で実施できる の上限に最も近いものはどれか。
剰余金を原資とする給付改善において、剰余金で賄う必要がある額はどれか。
年度から 年度にかけて毎年「 年度の給付 」ずつ段階的に給付が増える場合、 年度の給付の書き方として正しいものはどれか。
関連問題は現在準備中です。
となる。将来期間に対応する増加分は引き上げ後の標準保険料が受け持つので、剰余金で賄う必要があるのは責任準備金の増加分だけである。
(型2)段階的な増額と定常状態への復帰
給付が数年かけて段階的に増えると、その間の積立金は毎年ずれていく。 年度の給付を と書き、積立金の漸化式
を で足し合わせると、 について1次方程式になる。増額の設問はこの1本しか使わない。
改善の対象範囲を必ず読む
「過去期間分も改善するのか」「将来期間分だけか」「年金受給権者にも及ぶのか」で答が変わる。責任準備金が動くのは過去期間分と年金受給権者分だけである。
将来期間分の増加は剰余金ではなく引き上げ後の標準保険料が賄う
剰余金で賄う必要があるのは責任準備金の増加分、すなわち過去期間対応分と年金受給権者分だけである。ここを取り違えると改善率が過小に出る。
段階的な増額は積立金の漸化式1本で解ける
を について足し上げ、定常条件 を前後で使う。2023年度問題1(7)はこの形で になる。
改善の対象範囲で答が変わる
過去期間分だけか、将来期間分も含むか、年金受給権者にも及ぶか。
10年で5年度・6行・22.0点で U09 では3番目
2017年度問題1(5)・2018年度問題2(4)③・2022年度問題3(3)(イ)・2023年度問題1(7)・2023年度問題2(3)(ウ)・2024年度問題2(5)(ア)の6行・22.0点。U09 では制度変更に伴う変動(14行41.0点)・定年年齢の変更(6行24.0点)に次ぐ。
・年金額 を一律 倍に引き上げる(過去期間分・将来期間分とも)
(1)責任準備金は改善率と同じ倍率になる
が 倍になるので も 倍、 と も 倍である。したがって
の3項すべてが 倍になり、 全体が 倍になる。
(2)上限の改善率
なので上限は5.3893 パーセントである。年金額は 、標準保険料は になる。
(3)改善後の貸借対照表
で積立金と一致し、剰余金はちょうどゼロになる。剰余金を使い切るとはこの状態のことである。