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転換社債(パリティ・乖離率)

知識マップ

投資理論公式

ひとことで言うと

転換社債(CB)は社債+コールオプションの複合証券。転換価値(パリティ)は株式に転換したときの市場価値。CB 価格のフロアは「普通社債価値」と「転換価値」の大きい方で、実際の CB 価格はさらに転換オプション価値分上乗せ。

転換社債(CB)の価格フロア。普通社債価値(薄緑横線)と転換価値(赤茶斜線)の大きい方がフロア。実際のCB価格(青線)はフロア+転換オプション価値でさらに上。株価CB価格020406080100120140普通社債価値転換価値CB価格

横軸株価・縦軸 CB 価格。普通社債価値(薄緑横線)と転換価値(赤茶斜線)の大きい方がフロア(灰破線)。実際の CB 価格(青)はフロア+転換オプション価値で常にフロアより上。

数式で表すと

乖離率=(CB価格転換価値1)×100%\text{乖離率} = \left(\frac{\text{CB価格}}{\text{転換価値}} - 1\right) \times 100\%

転換価値(パリティ)= 転換比率 × 現在株価。乖離率(転換プレミアム)= (CB価格/転換価値−1)×100%。CB価格のフロアは普通社債価値と転換価値の大きい方。

転換社債(CB: Convertible Bond)の基本概念: 転換価値(パリティ)== 転換比率 ×\times 現在株価 転換プレミアム(乖離率)=(CB価格転換価値1)×100%= \left(\frac{\text{CB価格}}{\text{転換価値}} - 1\right) \times 100\% CB 価格のフロア: CBフロア=max(普通社債価値,  転換価値)\text{CBフロア} = \max(\text{普通社債価値},\; \text{転換価値}) 実際の CB 価格は常にフロアを上回る(転換オプションに正の価値があるため)。 株価が低いとき(OTM):CB \approx 普通社債として機能(金利感応度高)。 株価が高いとき(ITM):CB \approx 株式として機能(株価連動)。

試験に出る性質

転換比率と転換価格の関係

転換価格 == 額面 // 転換比率。転換比率 10 枚・額面 100 万円なら転換価格 =100= 100 円/株。現在株価 >> 転換価格なら転換が有利(ITM)。

転換プレミアムが正の理由

CB はコールオプションを内包するため、転換価値と等価交換する合理的理由はない(時間価値がある)。転換プレミアムが正 == オプションの時間価値。

CB のデルタ(株価感応度)

CB 価格は株価に連動するが、普通社債の性質もある。デルタ(=CB/S= \partial \text{CB} / \partial S)は株価によって変化し、深い ITM では 1 に近づき(株と同じ動き)、深い OTM では 0 に近づく。

例で見る

転換比率 =10= 10、現在株価 =110= 110 円のとき転換価値 =10×110=1,100= 10 \times 110 = 1{,}100 円。CB 価格 =1,250= 1{,}250 円のとき、転換プレミアム =(1,250/1,1001)×100%13.6%= (1{,}250/1{,}100 - 1) \times 100\% \approx 13.6\%

つまずきポイント

  • 転換価値(パリティ)と CB 価格を混同しない。転換価値は「今転換したら得られる株式の市場価値」。CB 価格はオプションプレミアムを含む実際の市場価格で通常転換価値より高い。
  • 転換プレミアムは常に正(CB 価格 \geq 転換価値)。転換プレミアムがマイナスなら裁定機会(CB を買って即転換して株を売れば無リスク利益)。

定着クイズ

転換比率 =8= 8、現在株価 =130= 130 円のとき、転換価値(パリティ)はいくらか。

転換社債(CB)価格 =1,200= 1{,}200 円、転換価値 =1,000= 1{,}000 円のとき、転換プレミアムはいくらか。

転換社債(CB)価格のフロアとして正しいものはどれか。

関連:#R032#R040

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