配当割引モデル(DDM)基礎
知識マップ投資理論・公式
ひとことで言うと
株式の本質的価値は「将来もらえる配当すべての現在価値の合計」。配当割引モデル(DDM)はこの考え方を数式化したもの。配当がゼロ成長なら (永久年金の公式)。
将来配当(薄緑)と割引後の現在価値(赤茶)の比較。将来になるほど配当は成長するが割引効果で現在価値は逓減。これらの合計が株式価値。
数式で表すと
(ゼロ成長)
株式価値 = 将来配当の現在価値の合計。ゼロ成長(一定配当 D)では V₀ = D/r。r:株主資本コスト(割引率)。
試験に出る性質
DDM の前提:すべての価値は配当に帰着
将来の株価上昇も最終的には「将来の配当期待」に基づく。配当ゼロ・再投資し続ける企業でも、理論的には清算時配当が存在するとして DDM が成立する。
割引率 r が高いほど価値は低い
投資家のリスク要求(r)が高まると同じ配当フローの現在価値が下がる。金融危機で株価が下落するのは、r(リスクプレミアム)の上昇も一因。
ゼロ成長 DDM の応用:優先株の評価
一定額の配当を永久に支払う優先株の理論価値は で直接計算できる。
例で見る
毎期 200 円の配当を永遠に支払う株式で、株主資本コスト のとき: 円
つまずきポイント
- 「配当ゼロ企業には DDM が使えない」は短絡的。内部留保を再投資し将来の配当余力を高める企業は、その将来配当を DDM の に当てはめる。ただし推定が困難になる。
- 割引率 と成長率 を混同しない。 は「投資家が要求する利回り」(CAPM 等で求める)、 は「配当の成長率」(実績・予測から推定)。
定着クイズ
毎年一定の配当 150 円を永遠に支払う株式で、株主資本コスト のとき、DDM による株式価値はいくらか。
DDM の割引率 が上昇した場合、株式価値はどうなるか。
株主資本コスト 、毎年の配当 円として DDM で計算した株式価値と比べ、現在の株価が 4,000 円であるとき、この株式はどう評価されるか。
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