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統計・用語・点推定
バイアス補正とは、推定量がもつ系統的なズレ(バイアス)を、定数倍などの簡単な操作で取り除くことです。 の最尤推定量(MLE) は必ず真値より小さめに出る『下方バイアス』をもちますが、 倍すればちょうど不偏になります。しかもこの補正は誤差(MSE)まで小さくする一石二鳥の例です。
のMLE
バイアス補正は、推定量 の系統的なずれ
バイアスの定義
。
、比較のため真値 とする。
の の期待値は?
を不偏にする補正は?
でこの補正がMSEに与える効果は?
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推定量の系統的な偏り(バイアス)を定数倍などで取り除く操作。 のMLE は下方バイアスをもち、 とすると不偏になる。
まず の期待値を求めます。 の最大値統計量は ベータ分布 をスケールした分布にしたがい、その期待値は です。よってバイアスは で、つねに負=下方バイアス(真値より小さめ)です。これは が構造的に成り立つことの当然の帰結です。補正は簡単で、 を に戻すために逆数 を掛ければよく、 とすると となり、ぴったり不偏になります。
ここで強調したいのは、この補正がバイアスを消すだけでなくMSE(平均二乗誤差、平均二乗誤差/concepts/%E5%B9%B3%E5%9D%87%E4%BA%8C%E4%B9%97%E8%AA%A4%E5%B7%AE)まで小さくすることです。一般にはバイアスを消すと分散が増えてMSEが悪化することもありますが、この非正則ケースでは『不偏になり、かつMSEも下がる』という一石二鳥が起きます。、真値を比較のため とすると、補正前 の 。補正後 の 。補正後のほうが MSE が小さく、補正が純粋に推定を改善しています。なお補正係数 は が大きいと に近づくので、大標本ではバイアスは自然に小さくなり、補正の効果も相対的に小さくなります(バイアスのオーダーは )。
の期待値
で 。Beta をスケールした分布から。
下方バイアス
。 が構造的に成り立つため必ず真値より小さめ。
補正で不偏化
とすると 。逆数を掛けるだけ。
MSEも改善(一石二鳥)
この非正則ケースでは補正で MSE も縮む()。不偏化が悪化を伴わない好例。
補正 は で不偏。
MSE比較: 、。補正後は不偏かつMSEも小さい。