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統計・公式・標本分布と極限定理
標準化は で、どんな量も『平均0・ばらつき1』のものさしに揃える操作です。これにより『平均から標準偏差何個ぶん離れているか』で異常度を測れます。注意したいのは、標本平均を標準化するときは分母が生の ではなく、その統計量自身の標準誤差 になる点です。
上:母集団 の生の観測値
標準化とは、確率変数 から を作る操作で、平均を引いて標準偏差で割ることで
定義と効果
。
の母集団。生の観測値 を標準化:
標準化 の結果として常に成り立つのは?
標本平均 を標準化するときの分母は?
で の標本平均 の 値は?
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まず一般性です。平均と分散が有限なら、 がどんな分布でも は必ず になります。これは平均・分散の線形変換の性質(、)から出る代数的な事実で、分布の種類によりません。ただし注意すべきは『 が標準正規になる』のは元の が正規のときだけという点です。標準化は平均と散らばりを揃えるだけで、分布の形(歪みや裾の重さ)は変えません。だから指数分布を標準化しても右に歪んだままで、 にはなりません。『標準化=正規分布表が使える』ではなく、表が使えるのは元が(近似的に)正規のときに限る、と切り分けることが大切です。
次に、本概念で最も実務的に効くのが標本統計量の標準化です。生の観測値1個を標準化するときの分母は ですが、標本平均 のような統計量を標準化するときは、分母をその統計量自身の標準偏差=標準誤差 にしなければなりません: です(標本平均 C052 の標準誤差)。生の の標準化の分母 とは別物で、 のぶんだけ分母が小さくなります。これは『平均をとると散らばりが縮む』ことの直接の反映です。具体的に、 の母集団で、生の観測値 (平均から15ずれ)を標準化すると 。一方 の標本平均 (平均からわずか3ずれ)を標準化すると、分母は なので と同じ z 値になります。生では15ずれて初めて『1.5個ぶん異常』なのに、標本平均では3ずれただけで同じ異常度——平均をとると散らばりが縮むため、小さなずれが相対的に大きな意味をもつのです。この『統計量を標準誤差で割って標準化し、表で確率を読む』という型こそ、区間推定や仮説検定で繰り返し使われる汎用パターンの基礎になります。
分布によらない一般性
平均・分散が有限ならどんな分布でも 。代数的事実で分布の種類によらない。
形は変わらない
標準化は平均と散らばりを揃えるだけで歪みや裾の重さは保つ。 が標準正規になるのは元 が正規のときに限る。
標本統計量の分母は標準誤差
標本平均の標準化は 。分母は生の でなく標準誤差 ( で縮む)。
検定・推定の基礎パターン
『統計量を標準誤差で割って標準化し、表で確率を読む』型は区間推定・仮説検定で繰り返し使われる汎用手順の土台。
の標本平均 を標準化:分母は なので 。
生が15ずれた場合と標本平均がわずか3ずれた場合が、標準化後は同じ (=平均をとると散らばりが縮む実感)。