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パーレート・保有期間利回り

知識マップ

投資理論公式

ひとことで言うと

パーレートは「発行価格=額面」になるクーポン利率。保有期間利回りはある期間中の実際の収益率で、YTM を実現するためにはクーポンをまったく同じ利回りで再投資する必要がある。

数式で表すと

保有期間利回り=P1+CP0P0\text{保有期間利回り} = \frac{P_1 + C - P_0}{P_0}

パーレート:発行価格=額面となるクーポン利率。保有期間利回り:(期末価格+クーポン-期初価格)/期初価格。

パーレート(Par Rate): 年限 TT のパーレート cTc^*_T は「cTc^*_T をクーポンとする利付債の価格が額面 100 に等しい」レート。 100=t=1TcT(1+zt)t+100(1+zT)T100 = \sum_{t=1}^{T} \frac{c^*_T}{(1+z_t)^t} + \frac{100}{(1+z_T)^T} から cTc^*_T を解く(ztz_t がわかれば計算できる)。 保有期間利回り(Holding Period Return): 投資期間 [0,1][0, 1] に債券を保有した場合の実現収益率: 保有期間利回り=P1+CP0P0\text{保有期間利回り} = \frac{P_1 + C - P_0}{P_0} ここで P0P_0 は期初価格、P1P_1 は期末価格(売却価格)、CC は期間中のクーポン。YTM とは異なり、実際の売却価格で計算する。

試験に出る性質

パーレートとスポットレートの大小関係

右上がりイールドカーブでは各年限のパーレート < スポットレート(クーポン分が低いスポットで割り引かれるため)。パーカーブはスポットカーブより下に位置する。

保有期間利回りは YTM と異なる

YTM は「満期まで保有し、クーポンを同一利回りで再投資」という仮定。保有期間利回りは途中売却を含む実績値。金利が変動すると途中売却価格が変わるため両者は乖離する。

再投資リスクとコンベキシティ

クーポンが多い債券ほど再投資リスクが大きい。再投資利回りが YTM を下回ると実現利回りが YTM を下回る。ゼロクーポン債は再投資リスクなし。

例で見る

z1=2%z_1 = 2\%z2=3%z_2 = 3\% のとき、2 年パーレート cc^*を求める: 100=c/1.02+(100+c)/1.032100 = c^*/1.02 + (100+c^*)/1.03^2 100=c(1/1.02+1/1.0609)+100/1.0609100 = c^*(1/1.02 + 1/1.0609) + 100/1.0609 10094.26=c×(0.9804+0.9426)=c×1.9230100 - 94.26 = c^* \times (0.9804 + 0.9426) = c^* \times 1.9230 c2.99%c^* \approx 2.99\%(スポットレートの平均的な値に近い)

つまずきポイント

  • 「パーレート=スポットレート」は誤り。パーレートはスポットカーブから計算される加重平均的な概念で、通常は右上がりのとき スポットレート > パーレート(同一年限比較)。
  • 保有期間利回りの計算で「期末価格 P1P_1」を YTM から計算し直すことを忘れない。金利が変動すれば P1P0P_1 \neq P_0

定着クイズ

z1=2%z_1 = 2\%z2=3%z_2 = 3\% のとき、2 年パーレート cc^* の値として最も近いものはどれか。

期初価格 P0=98P_0=98、クーポン C=3C=3、1 年後の期末価格 P1=100P_1=100 のとき、保有期間利回りはいくらか(小数第 2 位まで)。

YTM を実現収益率として得るために必要な前提として正しいものはどれか。

この用語を扱う問題(0

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