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確率・公式・多変量・合成
2つの確率変数の和 を扱うとき、欲しいのが『平均・分散だけ』なのか『分布そのもの』なのかで方法が変わります。平均は常に足すだけ、分散は独立なら足すだけ。でも"どんな分布になるか"は、加法性・畳み込み・積率母関数(MGF)のどれを使うかを状況で選ぶ必要があります。
和 の求め方の使い分け。①同族+加法性なら再生性、②独立だが異なる族なら畳み込み/積率母関数(MGF)の積、③独立でないなら平均・分散のみ( 項が残る)。例:
確率変数の和 について、まずモーメント(平均・分散)は機械的に求まります。期待値はいつでも (独立性すら不要、線形性だけ)。分散は
期待値は常に加算
。独立でなくても線形性だけで成り立つ最も基本的な公式。
分散はCov項つき
が独立。
モーメント:
独立な の和の分布は?
和の分散の一般公式は?
独立だが異なる族の和の分布を求める方法は?
独立な確率変数の和:期待値は和、分散も和(独立時)。正規どうしは正規。
実務でしばしば必要になるのは、平均・分散だけでなく和の分布そのものです。これは状況に応じて3つの方法を使い分けます。(1) 同じ族で加法性がある場合——正規どうし・ポアソンどうしなどは、加法性(再生性)をそのまま使えます。たとえば独立な正規の和は再び正規で、平均と分散を足すだけでパラメータが決まります。(2) 独立だが異なる族の場合——加法性が使えないので、密度の畳み込み (畳み込み)を計算するか、積率母関数の積 を求めてから分布を読み取ります。積率母関数のほうが積の計算で済むぶん楽なことが多いです。(3) 独立でない場合——和の分布を一般に閉じた形で書くのは難しく、多くの場面では平均と 項を含む分散だけを求めて済ませます(分布全体が必要ならコピュラやシミュレーションに頼る)。
この『モーメントは簡単、分布は方法を選ぶ』という二段構えが和を扱う核心です。具体例で確認しましょう。 が独立とします。モーメントは平均 、分散 (独立なので )。さらに分布は——正規どうしの加法性(方法(1))から と一発で決まります。もし がポアソン、 が二項のように族が違えば(1)は使えず、畳み込みか積率母関数の積(2)に切り替える、という判断になります。試験では『平均・分散を出すだけの問題』と『分布まで聞く問題』を読み分け、後者では加法性が使えるかをまず確認するのが定石です。
同族+加法性→再生性
正規・ポアソンなど加法性をもつ族なら、和の分布はパラメータを足すだけで同族に決まる。
独立・異族→畳み込み/積率母関数
族が違うときは畳み込み積分か積率母関数の積で和の分布を求める。積率母関数の積のほうが計算が楽なことが多い。
従属→モーメントのみが現実的
独立でないと和の分布を閉じた形で書くのは難しく、平均と 込みの分散だけを使うことが多い。
分布:正規の加法性より (平均3・分散13)。族が一致するので再生性で一発で決まる。